NO MORE BLUES (Chega de Saudade)

デパートで「冷風機」というものに心奪われる今日この頃です。ああ、暑いのはもうたくさん!


NO MORE BLUES (Chega de Saudade)
1958(Vinicius de Moraes / Antonio Carlos Jobim) Holly Clark


No more blues
I'm going back home


もう憂鬱はこりごり、故郷に帰ろう
もう憂鬱はたくさん、旅を終えよう
気持ちは既に故郷にあり
おかしなもんだよ、心って
だってもう故郷に帰ってるんだから


もう涙は要らない、溜め息も恐れも
もう誰にも「さよなら」を言わない
異国の空が僕に手招きしても
僕は誓うよ、その誘いには乗らない
地に足をつけ、憂鬱とはおさらばさ


故郷から離れて暮らす毎日だけど
いつも故郷のことを考えている
世界を旅するのは、幸せを探して
でもその幸せは故郷にあったんだ


もう憂鬱はこりごり、故郷に帰ろう
もう憂鬱はたくさん、放浪は辞めた
地に足をつけ、もうさ迷わない
素敵な人を見つけ、家を建てるのさ
何は無くとも幸せはある
地に足をつけ、憂鬱とはおさらばさ


邦題『想いあふれて』。ボサノヴァ第一号の曲。1958年にブラジルのサンバ歌手エリゼッチ・カルドーゾがレコード化。数ヶ月後、そのアルバムでギターを弾いたジョアン・ジルベルトが自分の歌でデビュー・シングルを出し、爆発的なヒットとなった。それを『クリフォードの思い出』ジョン・ヘンドリックスジェシー・キャヴァノーが英詩を付け、アメリカでも紹介。ハイロウズらが歌った。
ジョビンの原曲は、自分から離れていく恋人に「やるせない想いはもうたくさんだ」と泣き言を言い、引き止めようとする歌詞。「サウダージ」は、南米に移り住んだ入植者たちの「望郷の念」を指す言葉なので、ヘンドリックスはそちらに重点を置き、歌詞を作り替えたらしい。それが、移民の国アメリカの心を捉えたか。

ブラジル語の勉強はガル・コスタで。


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star★★★追加 超名盤です
star楽しく明るいジョーンズ楽団,

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アメリカで流行る前にボサノヴァはジャズになっていた。ヘレン・メリル「ユッビーソ」を手掛けた編曲名人クインシー・ジョーンズローランド・カーククラーク・テリージム・ホールを集め、陽気で明るい2ビートを繰り広げてます。


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star枯れたボサノバ、いい感じ
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star静かなる傑作。

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「声とギター」。ジョアン・ジルベルト70歳の新作。もともと脱力系の声の持ち主だからなあ。お年を召しても癒されます。2001年グラミー賞を受賞。


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ボサノヴァとなると外せないのが、やっぱりゲッツ。クールに疾走する夏の風。


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starジョーヘン&ハンコックの傑作
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starトムジョビンのメロディを風のように吹いて

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テナーの巨人ジョー・ヘンダーソンも良いです。57歳のとき、昔の仲間ハービー・ハンコック(一緒に『The Prisoner』を作った)との競演。ディジョネットが煽る熱いドラムが心地良い。