FEELING GOOD
夜に入ってもまだ暑い。そろそろ真夏の入り口か。
http://m.youtube.com/watch?v=QzMh-V1Mg8k
FEELING GOOD
1964(Anthony Newley / Leslie Bricusse)
Birds flying high you know how I feel
Sun in the sky you know how I feel
天高く飛ぶ鳥よ、私の気持ちが分かるかい
空に昇る太陽よ、私の気持ちが分かるかい
通り過ぎる風よ、私の気持ちが分かるかい
新しい朝、新しい一日、私の人生が始まる
いま私はとても素敵な気持ちになっている
海原を泳ぐ魚よ、私の気持ちが分かるかい
自由に走る川よ、私の気持ちが分かるかい
木々に咲く花よ、私の気持ちが分かるかい
新しい朝、新しい一日、私の人生が始まる
いま私はとても素敵な気持ちになっている
太陽から生まれたトンボ、お前に分かるか
楽しみを満喫する蝶たち、お前に分かるか
一日の終わりとともに安らかに眠るがいい
この古ぼけた世界が見知らぬ世界に変わる
いま私はとても力強い気持ちになっている
夜に煌めく星よ、私の気持ちが分かるかい
松の木の香りよ、私の気持ちが分かるかい
自由になれた、そんな風に感じているのさ
明日はまた新しい朝、新しい一日が訪れる
いま私はとても素敵な気持ちになっている
初めは、何か良いことがあってはしゃいでいる脳天気な歌かと思ったんですが、「昼」がないですね。朝と夜が歌われている。鳥や風に呼びかけながら、とても良い気持ちだ、と。じゃあ、「昼」はどうだろう? 「夜」が自由なのだから、日中は「不自由」なわけです。それが伏せてある。もしかしたら、黒人労働歌なのかな。すると、トンボや蝶は、白人への揶揄なのだろうか。
調べてみると、英国演劇『ドーランの叫び』の挿入歌。「WHO CAN I TURN TO」が使われている風刺劇です。脳天気なはずがない。資本家が定める理不尽なゲームに付き合わされる労働者の姿。運良く労働者側が有利になることがあっても、ゲームのルールが改変され、結局は負けるしかない。積もりゆく徒労感。かといって、放棄すれば死が待つだけ。さすが格差社会の先進国。やはり「昼」は不条理な労働を表し、何も良くはないってことか。
Very Best of (2003) ニーナ・シモン (2003/7/1) Universal I.S. 音楽 - 55,478位 |
あ、でも演劇のどのシーンで歌われたかによるなあ。資本家の主人を捨て、従者が逃亡を企てているシーンなのかもしれない。新しい朝は解放の朝。その前の夜の世界。行く末の不安はあるけれど、素敵な気持ちに満たされている。