Appleのオフィスソフト iWork for iCloud は次世代の匂いがする

仕事の仕方が変わろうとしている。


iCloud.com
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パソコンからiCloud.comにログインすると、iWorkが使えるようになっています。従来ソフトウェアとして販売されていたiWorkがWebアプリとなり、無料で使えます。制限はありません。Microsoft OfficeもWebアプリになっていますが、そちらはサブセット。でも、AppleiWorkは完全互換を目指してるんじゃないかと思えるほど機能が豊富です。
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    製品版の情報はこちら。ワープロ表計算もプレゼンも、業務に必要なオフィスソフトをAppleが作るとこうなる。直観的に使えて、見栄えもクール。



    でもiCloud.comに入ると、初めからこれらのソフトが使える時代が来ようとしています。今はまだベータ版です。メニューも英語のままで、ローカライズもこれから。けれど、文書を作る分には問題ありません。iPhone/iPadiCloud用アカウントでログイン。Windowsからでも使える。しかもWordやExcelのデータを読み込ませることも出来ます。
    https://www.icloud.com



    たぶん、ある時代までパソコンは「文書を作成し印刷するための道具」だった。でもその時代は終わりました。オフィスソフトは無料であってもいい。それがMicrosoftAppleの結論です。作成された文書はWebメールを介して送信されます。印刷しない。PDFやWord書類に変換し、他の人に配ることができます。紙は要りません。


    Mailbox 1.4.0
    分類: 仕事効率化,ユーティリティ
    価格: 無料 (Orchestra, Inc.)

    では何が「戦場」なのか。デバイスやOSではありません。むしろ、どのOSでも使えるWebアプリとして作られています。となると「クラウド」。それも統合環境「クラウド・オフィス」が構築されつつある。個人が使う分なら無料でも、企業が使うとなると年間契約が取れるでしょう。DropboxがMailboxアプリを買収したのも、名前が似ているからではなく「クラウド・オフィス」を作るためです。現バージョンのMailboxは、添付書類をDropboxから引っ張ってくることが出来ます。Dropboxだけで完結する環境を作ろうとしている。



    iWork for iCloudも同じ発想でしょう。そして、Appleの持てるものすべて注ぎ込もうとしている。「目新しい創造がない」とされるティム・クックですが、この「iWork」に関しては次世代を創造していると思う。表計算のNumbersも、準備されているレイアウトは企業レベルの配布書類を想定している。どこからでもネットに繋がる時代だから「会社」をクラウドに置ける。少人数の会社でも、クラウドに「事務所」を置けば運用できる。反対に、大企業の方が小回りが利かないから、この時流に乗り損ね自壊していくでしょう。次世代の若者は「会社」を立ち上げる。そのサポート環境に「クラウド」がなる。
    ネット上の「会社」の寿命なんて、現代では数年です。セミよりも短い。RealPlayerを今も使っている人なんていない。でも、セミを育てる「樹木」は数百年生きます。この「樹木」にどこがなるのか。そこが「戦場」になっているように感じます。


    Numbers 1.7.2
    分類: 仕事効率化,ビジネス
    価格: \850 (Apple)

    とはいえ、iPadからではiWorkが走らないんですよね。DownloadsHDで開くことはできても、問題なく編集できるレベルではない。実装されてないHTML5の機能でもあるんだろうか。そこあたりはアプリ経由になってしまうから、何ともはや。
  • iWork for iCloud の書類をiPadで取り出す方法を見つけました

  • 追記: 2013/08/17 iOS7風のiCloud.comもありました。

  • iOS7のメモ帳やカレンダーを一足早く体験してみよう