TextwellがWorkFlowyと出会う地点で起こること

今年の総決算。


WorkFlowyの奇蹟

アウトライナーのWorkflowyをTextwellに読み込むアクションを考えた
Workflowじゃないです。Workflowyです。文字を打ち込んで、行ごとに入れ替えるアプリ。論文の骨格を決めるときに使うアウトライナーです。月500行まで無料で追加できるので、困ることはありませ...

この一年間、WorkFlowyの使い方を模索してきました。2月からですね。ユーザーが模索しないといけないなんて、あまり良いサービスではありません。作っている会社自身がこのWebアプリの真価を測りかねているのでしょう。だいたいiOS用アプリにURLスキームがつかないなんて、ありえない。これが別の会社であれば、他のメモアプリからどんどんテキストを放り込めたり、Safariの共有機能でURLアドレスのリンクが貼り付けられたりするでしょう。もしWorkFlowyが、ただのToDoアプリやアウトライナーであるとすれば。
WorkFlowyは、ToDoアプリやアウトライナーではありません。別の、何か「得体の知れないもの」なのです。付き合い方がわからない異星人との遭遇と変わりません。はじめは自分の知っている何かに見立てカテゴリーに押し込もうとするけれど、それではやがて、はみ出てしまう部分が出てくる。そういう類のサービスです。誰も正体を知らない。
「人が作ったものなのだから、作者が想定している使い方があるだろう」。そう考えるのは早計です。作者はたぶん実在しますが、プログラミングしたのは「コンセプト」であり、「使い方」ではありません。コンセプトは卵です。動き出してみないと、何の卵か分からない。ましてや新種の生命体であるとき、すでにある語彙で名付けることは出来ません。


Textwellとの相乗効果

Textwell 1.5.3
分類: 仕事効率化,ユーティリティ
価格: \360 (Sociomedia)

同じことはTextwellにも言えます。このエディタも「コンセプト」であり、使い方に関してはほぼ白紙。作者からの提案はありますが、それが全てではありません。提案は「見本」であって、使い方はユーザーが編み出すべきことです。素材であるとも言える。
そんなわけで、TextwellとWorkFlowyが連携する新しいアクションです。作ってみても「こうすべき」とは思いません。これもまた「提案」に過ぎないものなのです。

Import Textwell ActionWorkFlowy


使い方

アクションを起動すれば、内蔵ブラウザでWorkFlowyが立ち上がります。起動の段階で、Textwellの本文がクリップボードに入っています。そのままペーストすれば、自動的に見出しと本文に振り分けます。このときのルールは下記項目に準拠します。

  • 一行目をタイトルとする
  • 空行後の一行目を見出しとする
  • 二行目以降は本文として扱う
  • 行頭に空白を入れるとサブトピックにする


読み込み

内蔵ブラウザを閉じると、そのとき表示しているトピックをTextwellに取り込みます。Markdownを使い、本文を構造化します。メニューは3通り。

  • Markdown...全文をMarkdown化し、本文と置き換える
  • List...階層構造を箇条書きの引用として挿入する
  • Todoist...TodoistアプリにWorkFlowyのアドレスを書き込む


まとめ

すると、このブログが出来上がる算段。カンペキ。

Textwellで下書きして、一気にWorkFlowyに送り込む。WorkFlowyは、すぐに何かするためのアプリではありません。じっくり寝かせておく。実際、夜寝ているとき閃いたアイデアや、専門書を読んで理解したことのレジュメが溜まっています。これを何度も何度も捏ねくり回す。徐々に形が整い、かと思うと分裂したり別方向に伸び始める。面白いですね。留まらない。「これがあなたの脳の中だ」というのが、間違いなくWorkFlowyのコンセプトです。よくツールとして成立させたものだ。
結局「どう使うか」は、自分の思考とどう付き合うかの反映。Evernoteではこんな感覚、なかったな。「整理させないオーガナイザー」だと思う。