10月の曲

中秋の名月なのに、台風きちゃいましたね(2010年分はこちら)。


NICA’S DREAM - W&R : Jazzと読書の日々 ニカの夢
AUTUMN LEAVES - W&R : Jazzと読書の日々 枯葉
NEARNESS OF YOU - W&R : Jazzと読書の日々 ニアネス・オブ・ユー


去年の10月はジョブズさんのネタしか書いてない。ジャズ・ブログであることを忘れた所行です。まあ、仕方ない。とはいえ、名月や池をめぐりて夜もすがら。月を愛でる季節ですから、月の曲。秋の夜長は過ごしやすい。それでいて、夏の苦しい時期を乗り越え、後は五穀豊穣を祈り、結果を待つだけ。農民の生活も、少しだけ楽になります。
芭蕉の句は、旧暦の八月に弟子たちと句会を催したときのもの。この「池」は芭蕉庵にある池で、漂泊の詩人もこのときばかりは自宅でくつろぎ、中秋の名月を鑑賞していた。「気がついたら徹夜してたわ」というオチも、夜の心地よい季節だからだろう。
でも、こうした夜が続くのは短い。次の満月まで寒くならないといいな。


http://m.youtube.com/watch?v=wpYXLnMwtUw

ソニー・スティット・プレイズ
Sonny Stitt (2006/10/25)

EMIミュージック・ジャパン
音楽 - 315,293位
ソニー・スティットチャーリー・パーカーの後、ディジー・ガレスピー楽団でアルト・サックスを吹き名を挙げた。そのため、パーカーと比較されがちなのが勿体無いと思う。パーカーのサックスは縦横無尽に転げ回るところが本領だが、スティットのサックスは叙情表現に重きが置かれている。メロディを大切にし、元の歌のイメージを壊さない。安心して聴くことができる。
そのスティットが、パーカーの亡くなった翌年に発表したアルバム。以前「ニアネス・オブ・ユー」を取り上げたとき「この月は、故人への思いを重ね合わせているのだろうか」と疑問を書いたが、このアルバムにもそうした曲想が込められている。亡くなった先人への畏敬の思い。遠く離れても、あなたは私の心のそばにいます、と。


この心地よい時間が長く続きますように。