enchantMOONは「これからのタブレット」になれるだろうか
まずは、この動画を見てほしい。
「なんだ、このプロトタイプは? 開発中のOSか何かか?」と思われるかもしれない。1968年にアラン・ケイが発表したGRaILというシステムです。ペン入力でコマンドを書き、それを線で繋ぎ合わせることでプログラムにしていく。すごい発想だし、すでに実現しているところがさすがアラン・ケイだと唸らされる。しかも、半世紀前。
しかし、コンピュータの歴史は「こちら」には動かなかった。いや、そうだろうか?
4月に予約受付開始と価格を発表すると言ってましたが、ついに正式な価格が決定しました。究極の手書き入力タブ...
http://m.youtube.com/watch?v=QI8mFnlkj5E
Volume 3Volume 2Volume 1日本時間 4月23日 正午(12:00)からこのページで予約受付開始 (C)2012 Ubiquitous Entertainment Inc.(C...
なぜこんな「ちっちゃさ」になるのか訝っていたら、『SoftwareDesign』でenchantMOONの連載が始まりました。高い雑誌なので、すみません、立ち読みしました。
Software Design (ソフトウェア デザイン) 2013年 05月号 [雑誌] | |
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ところが、いつからかハイパーカードが無くなった。「見てる人」と「作る人」の間に壁が出来た。iOSに至っては、アプリを作るためのSDKに一万円の会費を払い続ける必要があります。気軽に何も作れない。作りたくても、始めるための初期費用が高くつく。
9leap[ナインリープ]は、HTML5 + JavaScript によるオリジナルゲームコンテスト&投稿型ゲームサイトです。...
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http://m.youtube.com/watch?v=dYfxWgn4-WY
きっとその延長が、今度出る「enchantMOON」なのでしょう。コンセプト・ムービーの「ちっちゃさ」は、そこにAppleの「1984」へのオマージュが込められているからと思います。企業主導の管理主義に取り込まれた人々に、今一度「自由」への道を切り開く。
けれど、そう言っていたAppleがなぜ管理主義化してしまったか。それを考えないと、enchantMOONも「失敗」に終わるでしょう。やはりそこに「ユーザーからの要請」がある。デバイスは、使いやすければ使いやすいほど「子ども」が使うようになる。「子ども」が使えば、安全面に気を使う必要が出てくる。安全面に気を使えば、浅いところで終始し、クリティカルなところに触れない防壁を用意することになる。すると、ユーザーは「子ども」のままで成長が止まってしまう。何か困難にぶつかると「子ども」は自分を被害者と思い、他者に向けて「保護」を一方的に要求するようになる・・・。
うーん、なんかAppleの話というより「日本の現状」のような気がしてきました。「作る人」が減って、「見てる人」が声高に不満ばかり呟いている。こんな風に「不満」を書くこと自体が、その上塗りになってしまうから、ほんと根深い問題だな・・・。
結局、こういうのを乗り越えるには、そもそもそんなことを気にせず、どんどん「作る人」になれば良いんでしょうけどね。iOSのままでも、MyScriptsとかでプログラムは組めるんだし。DraftPadのアシストだって、まだまだアイデアは残ってる。
・・・でも確かに「ハイパーカード」に値するものが欲しいかな。
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