寒い冬はオーウェルの『一九八四年』をInstapaperで読書してみよう
iOS10.2になってスクショの消音化で捗る。
一九八四年
四月のよく晴れた寒い日だった。時計が十三時の鐘を打ち鳴らすなかウィンストン・スミスはひどい風を避けようと顔を胸に埋めるようにしながらヴィクトリー・マンションのガラス扉をすばやくすり抜けたが、砂埃の渦を...
htsubota氏の翻訳作品。グーテンベルグ書庫からジョージ・オーウェルを和訳されています。第二次大戦後オーウェルは、これから強化されるであろう管理社会の未来を描いた。『一九八四年』。それがバカバカしいくらい現代日本に似ているのは何なのでしょうね?
Instapaper
青空文庫にしてもWeb上のアーカイブは、そのまま読むには向いていない。サイトを開くたびにページのトップに戻されてしまいます。既読部分を覚えておく栞機能が欲しい。
そんなときはInstapaperがオススメ。アプリ版を使うと未読箇所から始めることができる。フォントサイズを変えたり、余白を広げたりできるので、自分に合ったフォーマットにカスタマイズすると、これが使いやすい。テキスト自体もアプリ内にダウンロードされるので、オフラインでも読書が途切れません。
まずはSafariで
Safariで該当のページを開きます。そして共有ボタンからInstapaperを選択。これで最初のページがInstapaperに保存されました。
Instapaperでゆったり読書
Instapaperアプリを開くと『一九八四年』がリストに入っています。ダウンロードされるのを待ってから中に入ると、そこは灰色の世界。下段の「Aa」ボタンでフォントサイズや明度、行間の調整をします。ビッグブラザーに見つからないよう暗めの設定で。
感想を書き加える
気になるところは長押しでハイライト。蛍光ペンで印を付けておき、リストの「メモ」から一覧表示することができます。範囲選択で出てくるポップアップメニューで「+」ボタンを選べば、そのハイライトに注釈を追記することもできる。これは深い。
第二章へ突入
ページの最後に至ると、わくわくの第二章へ。「次へ >>」をタップし「保存」を選択。これで第二章がInstapaperにダウンロードされ始めます。
ブラジル
「夢のなかの恋人」というテーマなら、この映画があったなあ。BRAZIL1939(Ary Barroso) Roger PabstBrazil, where hearts were entertaini...
『一九八四年』は『未来世紀ブラジル』の元ネタ。「Brazil」をセルフBGMしながら読んでしまう。ブラックユーモアの極致。しばらく歯医者に行けない。
まとめ
ブロックチェーンってよく分からないのですが、危ないですかねえ。個人情報をサーバー無しにネット上に蓄積していくシステム。金融関係ではネット上の通貨を成立させるために研究され実用化に向かっているようです。でも、蓄積するのは「通貨」じゃないですよね。自分がいつどこで何を買ったか、観たか、聴いたか、読んだか。そうした行動全般が、永久に消えない形で保存されていく。
だいたい「過去」なんて、語り方次第でいくらでも美化できるのが良いところなのに、データとして溜まったら、元も子もないじゃないですか。そして、そのデータをもとに「犯罪可能性係数」とか算出できるようになって、さらに息苦しい未来がやってくるのかな。