iPhoneアプリClearを試してみました

いまブームが起こってるみたいなので。


http://youtube.com/watch?v=S00H-rz7fGo

Clear 1.0.1 App Store
対象デバイス: iPadWifi, iPhone-3GS, iPad23G, iPhone4, iPad2Wifi, iPodTouchThirdGen, iPad3G, iPodTouchourthGen
カテゴリ: 仕事効率化   価格: ¥85
販売業者: Realmac Software Limited
iPhone用のToDoアプリ。YouTubeにオフィシャルの動画が公開され、口コミで広がってからアプリが登場し、いろんなところで話題になってます。なんか時代が変わってきたなあ。マスコミを介さず「広告」できる。それ自体、次世代の有り様を先取りしてると思いますが、それだけじゃない。
http://www.realmacsoftware.com/clear/


HTML5 Clear
HTML5


インターフェースが抜群に良いのです。実はSafariで使えるデモ版があり、それで体験してみました。これは驚きます。そもそもブラウザで動くことが不思議。そして、操作系の自然さに感動します。ToDoアプリとしては機能少なく物足りない。でもユーザーインターフェースが違う。タスクの下位に降りるのにタップを用いるのは「アフォーダンス」の利用だし、下位タスクが開くときのアニメーションは、上位に戻るのにピンチインを使うことの「シグニファイア」になっている。ドナルド・ノーマンが考えたヒューマン・インターフェース。その好例です。「メニュー」という概念がない。だからマニュアルが要らない。



マニュアルが必要なデザインはユーザーを選別します。「その道具が使えない人」を生み出してしまう。それはインダストリアル・デザインとして美しくない。『よくわかる、なんたらかんたら』みたいな本が売れること自体、そのデザインの失敗です。まあ、いっぱい関連商品を売るための戦略なんでしょうけどね。でも、そんなのを使ってたら「道具に使われる」状況になり、「また改行がずれたぁ」と自己嫌悪を繰り返すことになる。人を幸せにしない。
Clearでは「ミス」が起こらない。「手帳」を表現するのに、実物の手帳のメタファーに頼らず、直感的に使えるとはどういうことかが作り込まれている。これは新しいですよ。この方向で次世代のアプリが出てくると「iPhone/iPadでなければ出来ないこと」が姿を見せ始めるように思います。
http://wired.jp/2012/02/18/iphone-app-clear/


複雑さと共に暮らす―デザインの挑戦
ドナルド・ノーマン

新曜社 (2011/7/28)
本 - 7,224位
MacOSの基本デザインを作り上げたデザイナー、ドナルド・ノーマン。使いやすさについて考察していく本で、ドキドキするくらい面白かったです。デザインと言えば、見かけのシンプルさや美しさを競うものという先入観がありますが、そういう稚拙なデザインを一蹴してしまう。「現実」は複雑であり、ただのシンプルさは「現実」とのギャップにユーザーを巻き込むだけ。人に使ってもらうデザインは、使う人の視点から再構成される。それがそのまま「人間」を考える哲学になってます。だからMacは使いやすいんだよなあ、と思うし、使い込むに従って新しい発見が出てくるのも当然なんだと思う。
http://jnd.org/


デザインが苦手な人も分かる「デザインは全て意味がある」6つの要素 - WEBCRE8.jp
考えてるなあ


Webデザインのアフォーダンスを考察してるページ。勉強になりました。