IT MIGHT AS WELL BE SPRING

お彼岸なのに、まだまだ寒いよ。


http://youtube.com/watch?v=QUGVqoSe_wM
IT MIGHT AS WELL BE SPRING
1945(Oscar Hammerstein II / Richard Rodgers) 解説ページ


嵐に吹かれる柳のように遣る瀬なく
糸の付いた人形のように飛び跳ねる
まるで春の熱に浮かされてるように
まだ春など来てもいないというのに


瞳は煌めきながら心は圧倒的に不穏
唄を忘れたウグイスのような気持ち
どうして春の熱に罹ったのだろう?
まだ春など来てもいないというのに


どこか知らない遠いところに行って
見たこともない通りを歩いてみたい
今まで会ったことのない人と一緒に
聞いたこともない会話をしてみたい


蜘蛛のように忙しなく妄想を紡いで
ブランコの子供のような眩暈がする
クロッカスもバラの蕾もコマドリ
まだ見かけてさえいないというのに


ワクワクと気持ちだけが盛り上がる
なのにやたらと気分は重苦しく沈む
これはまるで春がもう来てるようだ
それとも既に春が来たのだろうか?


Make Someone Happy
ソフィー・ミルマン (2007/8/28)

Linus
音楽 - 41,523位
「春の如く」という邦題さながら、春なのか春でないのか分からない。一体どっちなんだ?!と問い詰めたくなるけれど、それはもちろん春の唄。初恋をする若者が、自分の気持ちが何なのか分からず苦悩する映画の主題歌だから、「これは恋なのか」と疑問形で言ってしまった瞬間、それが「恋」になる恋愛マジックですな。「明日は遅刻するかも」と言うと遅刻してしまうのと同じ理屈です。疑問形で言った時点でフラグが立っちゃいます。
歌はソフィー・ミルマンで。この人の歌い方は媚びが無い。逞しく、ガッツが籠ってます。はっきり「春!」と断言しちゃってる。歌うことが好きでたまらない感じが、どのアルバムにも感じられるし、「春の如く」のようなフワフワした曲でさえ、彼女が歌うと陽気さに踊り出す。ロシアの人だけど、ラテンです。元気になれるジャズです。