4月の曲

今日は何も信じられない。エイプリルフールにご注意(2010年度はこちら)。


AT LAST アット・ラスト
THEM THERE EYES ゼム・ゼア・アイズ
SMILE スマイル
HYMN TO FREEDOM 自由への讃歌


去年はずっと原発事故を追い掛けてますね。なかなか鎮静化せず、危険な状況にありながら、そんなものはなかったかのような忘却によって対処している。だから、被曝したガレキの受け入れを各都道府県にやらせるのは良いアイデアです。風が吹くたび、ベクレル数が表示され「本日の外出は控えましょう。屋内なら安全です」と天気予報が呼びかける。これで、忘れたふりが出来なくなります。
事故があった事実は消せない。だから、出来るのは「忘れない」という決意だけ。人がこの事故の意味を忘れてしまう以上の「大惨事」は無いのですから。


http://youtube.com/watch?v=krAs4je6BzM

At Ease
Ben Webster



良い時代に生まれました。人類は何度も困難にぶつかり、それを乗り越えてきた。その歴史が伝わっている時代に生まれました。先人は何を言っているかって? この「自由への讃歌」を聴けば分かる。「幸せが欲しいなら、自分たちで切り開こう」と言っている。他人から与えられたものは、どんなに「良いもの」であれ、「強制」にしかならない。他人に頼って得られるものは「幸せ」にはならない。「国」が何かしてくれると思ったんですか? そんな事例、世界史のどこにもないですよ。
さて、ベン・ウェブスター。「自由への讃歌」をメロディどおりには吹かない。さすがです。なのに、その野太い吐息には「自由」が咀嚼されている。「自由」は柔らかく温かい。「気負い」とは無縁なもの。力む必要はない。「私は与えられたものでは動かない。ただ、湧き上がるものに従って進むだけ」。そういうメッセージが込められている。自分の内側に耳を済まし、自分の音を捉えていくプロセス。プロセスそのものが「自由」の体現であり、自らの「至福」となっている。それがジャズな生き方。こうありたいんだけどね。