OL’ MAN RIVER

お仕事、おつかれさまです。今晩はこの曲で、疲れを癒してください。


OL' MAN RIVER
1927(Oscar Hammerstein II / Gerome Kern) Emilio Castellaro


Ol' Man River, dat Ol' Man River
He mus' know sumpin', but don' say nothin'
He jes' keeps rollin', he keeps on rollin' along


爺さん河よ、ミシシッピー河よ
知ってはござるが黙ってござる
ただゴロゴロとゴロゴロと
俺たちのそばを流れていくだけ


芋も植えなきゃ、綿花も植えぬ
誰が植えたかも覚えちゃおらぬ
なのに、爺さん河よ
あんたはのたり流れていくだけ


俺たちゃ、汗かき綱を引く
体はギシギシ,痛みでボロボロ
「舟を担げ、荷物を運べ」
酒でも呑もうもんなら牢屋行き


なんだかヘトヘトでイヤになる
生きるのは辛く、死ぬのも怖い
なのに、爺さん河よ
あんたはのたり流れていくだけ


「俺たちが働いてる間、白いダンナたちは遊んでおられる」というヴァースで始まる労働歌。「俺たちは朝から晩まで船を引っ張り、審判の日が訪れるまで休む暇などない。爺さん河よ、あんたは良いなあ。何も気にせず流れていくだけだから」。でもどうだろう? この大河は何百年の間ひとびとの生活を見守りながら、涙しなかったのだろうか。
1927年エドナ・ファーバーの原作を基にしたミュージカル『ショウ・ボート』の曲。ジョー役のジュールズ・ブレドソーが歌った。ミシシッピー河沿いの街を船で渡り歩く一座の話。座長の娘マグノリアは賭博師ゲイロードに恋をし家庭を築くが、ゲイロードは蒸発。彼女は舞台に戻り、一人で子どもたちを育てていく決意をする。1929年・1936年・1951年と3回映画化されていて、それぞれ歌詞も微妙に違うらしい。



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1928年から舞台でこの歌を歌い、1936年の映画にも出たポール・ロブソン。地響きするような低音。「アーチストは自由のために歌うか、それとも奴隷になるか選ばねばならない。私はすでに選んでいる」。この歌は自由に向けて戦う歌である。


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1951年版の『ショウ・ボート』。3回映画化されているが、3回とも解釈が違う。ショウ・ボートの歌姫で黒人と白人の混血児ジュリー。彼女の位置づけが、作を追うごとに重要になる。エンディングも「家族からの自立」だったのが「家族への回帰」になっているそうだ。
実は印象が薄くて、最後のショウ・ボートを見送るシーンしか覚えてないけど、それ3番目だよなぁ。でも1936年版はともかくも、1929年版なんてどこで見ることが出来るんだろ?


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1968年第一期ジェフ・ベック・グループ。歌っているのはロッド・スチュアート。ずしんずしんとお腹に響くドラムにきゅいんきゅいんのベックのギター。滔々と流れるミシシッピーの壮大さに挑んでます。ここにハードロックの兆しがある。


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フィル・ウッズの大人しいアルトがメロディをたどり、背後からおずおずとジミー・スミスのオルガンが参加してくる。オーケストラが音楽を盛り上げ出すと、突然そのオルガンが宙を切り裂くように叫び声を挙げ、また背後に引き下がる。誰もそれに気づかなかったかのように。


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これには何か希望が感じられる。麻薬に溺れ、精神病院と刑務所を行き来するような、自己破滅的な生涯を送ったアート・ペッパー。生きることそのものが苦痛でしかない。でも彼の晩年のアルトには、その苦痛を通り越した何かがある。