MOTHERLESS CHILD

今年の連休は終わるのが早すぎる。


MOTHERLESS CHILD
1870?(Negro Spiritual) Lovespirals


Sometimes I feel
Like a motherless Child


ときにはまるで母を亡くした子のように
家から遠く離れた気がする日もあります
ときにはまるで死んでしまうかのように
とても孤独で、当て所なくさ迷うばかり


涙したくても、誰の肩を借りましょう?
気は休まらず、それがなぜかも分からず
助けを呼んでも、淋しさは拭い切れない
まるで迷子、母を亡くした子のようです


神様、私の進むべき道が見つかりません
昨日も今日も明日も悪戦苦闘するばかり
私の魂は弱いです、もっと強くなりたい
逃げることも長く続けると疲れてきます


ずっと走ってきました、逃げてきました
それはまるで、母を亡くした子のように


この連休、どこに行っても「迷子のお知らせ」のアナウンスを聞きました。家族からはぐれた子ども。一昔前だと「タイガースの帽子に、黄色のジャケット、青いジーンズを履いた3歳の男の子がお待ちです」と服装を描写し「一階エレベーター前案内所」に誘導していた。それが今は違うんです。ちゃんと名前を言うんです。3歳児でも自分の名前を答えている。冷静に。子どもなのに、可愛げが無い。
邦題『時には母のない子のように』。カルメン・マキの歌ではありません。黒人霊歌。1870年頃フィスク・ジュブリー・シンガーズによって歌われたことが記録に残っている。神の真理を信じる者の苦悩を歌う曲だが、アフリカから異郷の地に連れて来られた黒人たちの悲しみも込められ、最後は天国にたどり着き、苦しみから開放される終わりになっている。ちょっと悲しい。それで、ここではジョン・レジェンドの解釈を採用した。それでも悲しい。


http://youtube.com/watch?v=iJxD1VHCTbA

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去年「Hope for Haiti Now」で歌ったソウル・シンガーのジョン・レジェンド。アマゾンのmp3ダウンロードで販売してましたが、今はもう開いてないようです。2004年ピアノの弾き語り『ソロ・セッションズ』のバージョンでどうぞ。
http://www.johnlegend.com/


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1962年黒人霊歌をテーマに集めたグラント・グリーンの代表作。若きハービー・ハンコックのピアノに、グラント・グリーンが物悲しいギターのメロディを綴ります。生きることは苦しい。でもその重荷は背負うことでしか軽くならない。打ち捨てては行けない。たとえ背負ったところで、まだ重くとも。


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ラムゼイ・ルイスのピアノはブルージー。とにかく引き込まれる。ノリが良くて、臨場感があります。グラミー賞にもノミネートされた、1965年ボヘミアン・カバーズでのライブ。行く先はまだ遠く見えないとしても、歩くリズムに身を任せ進んでいこう。きっといつか、神様が見つけてくれるさ。
http://www.ramseylewis.com/


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こちらはしっとり系。1995年ハンク・ジョーンズのピアノ。アメリカのルーツ音楽を、チャーリー・ヘイデンのベースをアシストに、ハンク・ジョーンズが奏でます。何をあくせくしてるんだい? 君の居場所なら、ほら、君の足元にあるじゃないか。他のどこを探そうとしてるのかな?
http://www.officialhankjones.com/