OLD FOLKS

敬老の日



OLD FOLKS
1938(Dedette Lee Hill / William Robinson) 解説ページ


みんなが「古き世代」と呼ぶ、その人は
巡る季節とともに生き、鳥のように自由
彼が語る言葉もその人柄も善良そのもの
だから、誰もが彼のことを大好きだった


コーヒーにスプーンを入れたまま飲むし
ナプキンはかならず顎の下にたくし込む
いつものパイプも古ぼけ煤けているけど
僕はそれを恥ずかしく思ったことはない


金曜になるとバザード湖に出掛けて行き
小さな魚を数匹釣っては帰ってくるだけ
僕らはいつもシチューを温め待っていた
なのに「鯨に逃げられたよ」と笑うんだ


いつかは彼のいなくなる日が来るだろう
考えるだけで、無性に寂しくなってくる
子供の遊ぶ声はその日聞かれないだろう
「古き世代」が天国へと召される日には


Harem
HaremMilt Jackson

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YouTubeで楽しそうだったので、ボビー・ハッチャーソンとジョー・ロックの競演を取り上げてみました。でも、調べてもこのお二人、どちらも「オールド・フォークス」を持ち歌にしていない。競演のときは相手の十八番に乗るのが常道なのに、おかしなことだなあ、と思ったんです。
で、しばらく考えて気づいた。「オールド・フォークス」を持ち歌にしたのはミルト・ジャクソンヴィブラフォンのジャズを作り上げた先人がいました。ハッチャーソンやジョー・ロックにとって師匠に当たる人。このYouTubeは2007年バルト海でのライブみたいなので、1999年に亡くなった師匠を慕い、二人の教え子が歌を捧げているのでしょう。「古き世代がいらっしゃられなくなって寂しいです」とメッセージを込めて。あるいは「いなくても、こんなに楽しくやってますよ」かな。


http://m.youtube.com/watch?v=_jUrsfEALlI

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というわけで、さらに探せば「バグズ・グルーヴ」。「バグ」はミルト・ジャクソンの愛称で、マイルス・ディヴィスと演奏した自作曲がこれ。YouTubeでも、ハッチャーソンとジョー・ロックでパス回しをし、盛り上げています。