iOSの日本語入力はフリック方式よりQ方式のほうが良いかも

日本語入力に何を使っているでしょうか。フリック? 使いにくくありませんか。フリック入力は短いメッセージを送るときはいいのですが、長い文章を組み立てるとき、あまり向いていません。文字を打っても書き捨てになるように思います。予測変換が邪魔で推敲しにくく、ひらがな以外は効率が良くありません。英字はQWERTYのほうが速い。それならQWERTYで統一するのが楽です。



ただ日本語の場合QWERTY入力が不向きな点がある。句読点です。iPhoneのキーボードは限界まで詰めてあるので、句読点は裏に回っています。[123]キーを押すことになる。このキーが押しにくい。親指を曲げて負担が掛かる。[123]から指を滑らせると打ちやすくなる工夫もあるものの、それでも痛い。腱鞘炎になりそうです。



そこで、ユーザ辞書の活用を考えました。漢字変換の一種として句読点を出す。では、どのキーがいいでしょう? 毎回「とうてん」とか打つのは面倒。[Z]の裏が[。]なので[Z]を使いたい。でも[Z]から始めるとザ行音の候補に句読点が出てきて煩わしい。あまり使わないキー、日本語では打たないキーはどれか。
そう、それは[Q]。これを用います。[Q][Z]と打つと[。]になる。設定アプリの「一般>キーボード>ユーザ辞書」に下記の組み合わせを登録します。それぞれ「よみ : 単語」です。

qz : 。
qx : 、 
qc : ? 
qv : ! 
qb : ・ 
qj : 「 
qk : 」 



このセットを登録すると何が変わるか。実は[Q]を打った時点で、学習機能が句読点を出すようになるんです。[Z]まで打たなくていい。手数が減ります。推敲で句読点の切り直しは多く発生するので、単体で出せることは重要。「近所にある居酒屋の店長の家」だと居酒屋が近所にあることになりますが、「近所にある、居酒屋の店長の家」だと居酒屋の店長が近所に住んでいることになります。句点は、直後の名詞を修飾する句ではないことを明示します。息継ぎの記号ではありません。結構論理的な規則が句読点にはある。


実際のところ、フリック入力のほうが打鍵数は少ないんですけどね。慣れている人はそれで良いと思うけど、個人的には文体が制限されてしまう。携帯電話のメールのような文章になって、相手と文脈を共有しているならそれでもいいのですが、ブログのように不特定多数の人に読んでもらう場合、意味不明になる。文脈には頼れないのです。暗黙の前提を、暗黙の闇から掘り起こさなければならない。QWERTYだとそれがしやすい。いったい何が違うのかは分からないけれど。