iPhone/iPadで新聞社のコラムを追いかける「たて書きコラム」

日本のコラムを支えた天野祐吉さんが亡くなられました。


たて書きコラム 1.7.3
分類: ニュース,教育
価格: 無料 (Ryo Ishikawa)

新聞社のサイトからコラムのところを拾い抜きしてくるアプリ。天声人語とか春秋とか、そういうの。初期の新聞では、毎日別段事件があるわけでもなく、余白が空いちゃったんでしょうね。その余白を埋めるためにジャーナリストが徒然なる日々を綴り、埋め草とした。それがある意味、読者の教養を刺激する、文化の伝達体としての看板となっていく。なにしろ、読めばその新聞社の編集能力が如実に現れる。マクラがあり、本題があり、オチが来る。文章を練ることのエッセンスがこの手狭な空間に詰まっています。



たて書きコラムは、一覧のときは横書きです。ここも縦書きなら面白かったのに。と、ともかく、設定でサブテキストを「本文冒頭」にすると刺激的。一行目から読者に謎かけをして、読むための好奇心が湧くように仕組んである。ツカミですね。担当者の腕の見せどころ。



ナックルボールがどうした?」というわけで東京新聞の「筆洗」を開いてみます。やっぱり日本語は縦書きに限る。論理では繋がっていない。情緒的な連想で話が進む。ねじめ正一の夢の話になり、介護の話になり、このコラム氏の回顧に繋がっていく。いい文章です。



フォントのサイズも変えることができる。「小」にすると、意外と分量が少ないことに気づく。右上の箱ボタンからSafariを開けば、それぞれの新聞社のサイトに飛びます。
けれど、新聞の見出しを読むより、こうしたコラムに目を通すほうが「世の中」で何が動いているのか感じることができます。ここには「人」がいる。「人に伝えようとするもの」がある。それは「情報」ではなく、心に訴えようとする「呼びかけ」のようなもの。