iPhoneの純正メモに秘められた力をWorkflowで解放する:その1 Reminder

たぶん、iPhoneに覚え書きをするとき、純正メモを使っている人は多いと思います。テクストを書くのに別のアプリを買うことはないだろう。そういう気持ちはよくわかる。字を書くだけのことに難しいアプリを覚えなきゃいけないのも変な話です。

ただ、純正メモはそれだけでは終わらない。アップル社がWorkflowを無料化したことで、今までにない世界が開かれました。今回はそのお話です。


Workflow

Workflow: Powerful Automation Made Simple 1.7.3
分類: 仕事効率化,ユーティリティ
価格: 無料 (DeskConnect, Inc.)

Workflowは「アプリの機能拡張」です。Safariブックマークレットで拡張したり、Textwellをアクションで強化したりするのと同じ。つまり、Drafts並みのパワーがメモ+Workflowには宿っているのです。これに気づいたとき、ちょっと思考が止まりました。

アップルがWorkflowを買収したことは、今ある「共有」の中に自分だけのオリジナル機能を追加できるということ。その方向に進化すると、何が起こるかわからない。Workflowレシピ自体が1つの文化圏に変わる可能性を感じます。


リマインダー連携

初回はリマインダー。純正のTodoアプリです。買い物リストを作ったり、歯医者の予約を覚えておく。期日指定しておけば、その日に通知センターでお知らせしてくれます。でも、書き込むのが面倒なんだよなあ。一個ずつ、登録しなくちゃいけないから。

そこでWorkflowレシピ。純正メモにリストを箇条書きし、一括してリマインダーに転送します。買い物リストをメモに書き、このレシピで登録。買い終わったものからチェックを入れていけば、お店で買い忘れが起こらない。下記リンクからインストールできます。


使い方

純正メモの共有ボタンから「Run Workflow」を実行します。Workflowのレシピ一覧が出るので、そこから Reminder のレシピを選択すれば全部OK。リマインダーを開くと、純正メモと同じリストが書き込まれています。ほら、とっても簡単。


応用例

Workflowレシピは「共有」であれば、どこからでも呼び出せます。たとえばSafariでネットサーフィン中に「気になる専門用語や概念」を見掛けたら、それを選択状態にし、メニューから「共有」を選ぶ。するとReminderレシピでリマインダーに転送できます。

今は「Run Workflow」を経由するけれど、iOSにWorkflowが組み込まれたら、アクティビティをカスタマイズできるわけです。共有シートにWorkflowのレシピが並び、選択して実行する。手数が減るし、連携ももっと自然な感じに収まるでしょう。楽しみ。


まとめ

メモもリマインダーも純正でありながら、連携が考えられていなかった。どちらも良いアプリなのにバラバラに存在していました。Workflowはそうしたアプリの仲を取り持ち、2つを繋ぐ役割をします。相性が良くても、出会いがなければ発展しません。

しかも、あとで転送できるから、まずは「メモ」を立ち上げればいい。そのリストをどこに送るかは書き終わってからで構わない。Textwellが一足先に実現していた「Singleton(一枚だけの手札)」を純正メモでも実現できるようになりました。

ワクワクしませんか。そんなわけで、このシリーズ、続きます。