WILLOW WEEP FOR ME
昼はまだ暑くても、日が落ちるのは早くなって、朝や夜も過ごしやすくなってきました。今年の夏も、そろそろお仕舞い。楽しかった出来事も、夏の夜の夢。
WILLOW WEEP FOR ME
1932 (An Ronell) Hinda Hoffman
Willow weep for me
Weeping willow tree
Bend your branches green along the stream
That runs to the sea
泣いておくれ、枝垂れ柳よ
海に注ぐ川の流れに緑の枝を垂れよ
私の嘆きに耳を傾け、泣いておくれ
恋人との夢は、素敵な夏の夢
なのに私を残し去っていった
川の流れに涙が落ちる
つらい。なんてつらい
柳よ、聴いて、泣いておくれ
「恋は罪だ」と風に告げよ
心を引き裂き、悲嘆に落とし込む
「星を隠せ」と夜に命じよ
人知れず、泣き暮れて済むように
枝垂れ柳よ、一緒に泣いておくれ
枝を大地に垂れ、私を隠せ
陰の中、私のために泣いておくれ
あー、怨んでる恨んでる。日本だと、そのまま「地縛霊」になりそう。やはり古今東西、柳の下には「恨み」が潜んでいるようです。「恨み」を誰かに聴いてほしい。誰かに一緒に泣いてほしい。でも、誰にも知られたくない。邪魔されたくない。そうした矛盾した気持ちが歌詞に込められています。そんなときはどうするか? 穴を掘って「王様の耳はロバの耳!」と叫ぶしかありません。
邦題『柳よ泣いておくれ』。枝垂れ柳のことを英語で「weeping willow」、つまり「すすり泣く柳」と呼ぶことから。女流の作曲家がガーシュウィンに捧げた歌なんだけど、この内容がなあ。何か週刊誌ネタになりそうな「ドロドロした関係」が二人の間にあったのか?? 気になる。でも、ルース・エッティングが歌いポピュラーソングになったのだから、みんなの共感を呼んだのは確か。ただ、どう演奏しても暗くなりそうな曲だけど。
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