LAZY RIVER

ささの葉、だ〜らだら〜♪


LAZY RIVER
1930(Sidney Arodin / Hoagy Carmichael) Jon Seiger


Up a lazy river by the old mill run
That lazy river in the noon day sun


ゆるやかな川を上ろう、古い水車のそばを通り抜け
ゆるやかな川を上ろう、午後の日差しを受けながら
だらだらと過ごそう、新緑に輝く木立の木陰の下で
悩みごとなんか捨て、僕と一緒にまどろんでいよう


ゆるやかな川を上ろう、コマドリの歌を聴きながら
ごろごろしてるうちに、また新しい朝がやってくる
ふたりの上には青い空、僕たちはいつまでも愛の中
ゆるやかな川を上ろう、こんな幸せが他にあるかな


人生を「川」に喩えた歌として読むと、脱力系だなあ。だらだら、ごろごろ。全然やる気がありません。だって、この「川」は上り切るのが目標ではない。速く上るのが目的ではないんです。「幸せ」はそんな遠くにない。この「川」を君と一緒に上ることにある。分かってしまえば、だらだらごろごろ。
1930年にホーギー・カーマイケルが書いたワルツ。弁護士見習いだった彼は1927年「スターダスト」で作曲家としてデビュー。やがて自分のバンドを持つようになり、自ら歌ったのがこの「レイジー・リヴァー」だった。翌年ルイ・アームストロングが歌いヒット。1961年にはボビー・ダーリンリバイバル・ヒットし、彼の持ち歌にしている。

ウィントン・マルサリスが率いるリンカーン・センター・ジャズ・オーケストラ。次世代育成機関ですね。トランペットはマーカス・プリンタップ。歌はトロンボーンワイクリフ・ゴードンに任せてます。


真夏の夜のジャズ
真夏の夜のジャズジミー・ジュフリー・スリー, セロニアス・モンク, ソニー・スティット, アニタ・オデイ, バート・スターン

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伝説『真夏の夜のジャズ』。サッチモが登場し、たわいのない会話を司会者としてから歌い始める「レイジー・リヴァー」。体全体を響かせるダミ声と会場を包む熱気。暑さには暑さの魅力がある。1958年夏の夜の夢(試聴はこちら)。


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サンタモニカ出身のソングライター、リッキー・リー・ジョーンズが2000年に出したカヴァー・アルバム。半分はジャズのスタンダードです。とても気怠そうに「レイジー・リヴァー」を歌ってます。うまくはないけど気にかかる。そんな歌い方。ジョン・ピザレリのギター伴奏が柔らかくて包容力があります。


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ウディ・ハーマン楽団の盟友、ズート・シムズとアル・コーン。ホーギー・カーマイケルの作品を2つのサックスで表現しています。アルのほうはバリトン・サックスなので、お腹に響く。互いに音域をカバーして深みのある演奏になってます。それにしても「一緒にのんびりやろうね」の「レイジー・リヴァー」を競演するなんて、なんて仲良しさん達なんだ。


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「レイジー・リヴァー」はシドニー・ベシェの十八番。このクラリネットの神様に挑むのがピート・ファウンテン。1975年正月スーパーボウル前夜祭で、ニューオリンズだからジャズ・ライブ。「熱くなるなよ、まあ、楽しく行こう」と。
試合はピッツバーグ・スティーラーズvsミネソタ・ヴァイキングス。当時「鉄のカーテン」と呼ばれたスティーラーズヴァイキングスの攻撃を封じ、攻めては頭脳派QBテリー・ブラッドショウが2つのタッチダウンを奪い勝ってます。ハーフタイムにはデューク・エリントンの子息マーサー・エリントンによるエリントン・メドレー。アメリカって贅沢だよなあ。


ランキング 7月のランキングは金魚鉢