I WANT TO TALK ABOUT YOU

さすが6月、衣更えの季節。夜になってもまだ温い。


I WANT TO TALK ABOUT YOU
1944(Billy Eckstine) Arthur Rhames


Don't tell me about a night in June
Or a shady lane beneath the velvet moon


六月の夜がどう素敵かなんて言わないで
柔らかな月影の小道の話はもう良いから
私はただあなたの話が聞きたいだけなの


あの滝についての批評も聞きたくないわ
コオロギの鳴く田園風景ももう良いから
私はただあなたの話が聞きたいだけなの


月や星や、火星の上に何があるかだとか
そういうのは既に何度も聞かされてるし
ホントもう、私が聞きたい言葉はどこか
天国の扉の向こうにでも行っちゃった?


だから言って、この愛は真剣なものだと
ねえ、何も心配なんかしなくて良いのよ
だって私もあなたが好き、だから言って


てめえ、何してんだ。こんな6月の夜、わざわざ滝なんか見に来てやってるんだぜ。火星における生命体の存在確率? そんなの、どうでもいいだろ? 他に言うべきことがあるんじゃないか。早くコクれよ、おらおら。- という、女性の心の中の唄(?)
ジャズ・シンガービリー・エクスタインが作詞作曲した。1944年は自身のビッグ・バンドを立ち上げた年。このメンバーが凄い。ディジー・ガレスピーチャーリー・パーカーデクスター・ゴードンアート・ブレイキーが参加している。それまでのスイングジャズとは違う、ビバップのオーケストラ。そこで歌われたのが、この甘いバラード。



ライヴ・アット・バードランド
ライヴ・アット・バードランドジョン・コルトレーン

ユニバーサル ミュージック クラシック 2004-06-30
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おすすめ平均 star
star「アフロ・ブルー」と「アイ・ウォント・トーク・アバウト・ユー」にノックダウン。
starまるでサックスのアカペラのよう
star心からお勧めする1曲目「アフロ・ブルー」

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まあ、この曲の場合コルトレーンとセットで記憶されてます。1958年の『ソウルトレーン』から延々と吹き続けている。ヨーロッパ・ツアーでもニューポート・ライブでも。そうしたライブでの研鑽を極めての1963年バードランド・ライブ。
 http://www.johncoltrane.com/


One on One, With McCoy Tyner
One on One, With McCoy TynerStephane Grappelli & McCoy Tyner

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コルトレーンを支えてきたマッコイ・タイナー。さすがにこの曲を演奏するとなると、眼鏡にかなうサックス奏者はいなかった。1990年、大御所ステファン・グラペリがコルトレーンの曲を再現しています。ピアノとバイオリンのコンビネーション。甘いムードが漂う夜の静寂。
 http://www.mccoytyner.com/


Take Love Easy
Take Love EasyElla Fitzgerald & Joe Pass

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エラ&パス・シリーズの第一作。1973年療養生活から復帰の本作は、昔みたいなボリュームでぐいぐい押す歌い方を辞め、しっとりと聴かせるほうへ路線を変更しています。これが良い。切なさに包まれる。名人ジョー・パスのギターも秘密の言葉を囁いています。
 http://www.ellafitzgerald.com/


New Year's Eve at Sweet Basil: Art Blakey and His Jazz Messengers
New Year's Eve at Sweet Basil: Art Blakey and His Jazz MessengersArt Blakey & The Jazz Messengers

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star晩期ブレイキーのパワー炸裂

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ビリー・エクスタイン楽団を支えたドラマー、アート・ブレイキー。彼が作ったジャズ・メッセンジャーズは若手のための養成機関でした。数多くのアーティストを輩出していますが、これは1985年。ブレイキー晩年のメンバーです。テレンス・ブランチャードのトランペットに華。ジャズへの愛は、言葉にならなくても、次世代へと受け継がれている。
 http://www.terenceblanchard.com/