TOO YOUNG TO GO STEADY

3月のテーマって何かな? やっぱり卒業、引っ越し、職場の異動? 


TOO YOUNG TO GO STEADY
1955(Harold Adamson / Jimmy McHugh)Jerry Grillo


Too young to go steady
Too young, I hear her say
She says we're not ready
But then why am I feelin' this way?


恋人になるにはまだ若すぎる
私たち若いわ、と彼女は言う
まだ早いのよ、と
でも僕のこの気持ちはなぜ?


まだ若すぎる、と彼女は言う
私たち、待つべきなのよ、と
でも、どうして待つの?
待ってたら手遅れになるのに


僕が狂おしく思っていることを
彼女は知っているのだろうか?
彼女の心は石で出来てる?
いつも僕を子ども扱いするけど
そろそろ大人だと認めてほしい


いつか彼女も後悔をするだろう
ただ見てるだけなら
いつか彼女も悔いて思うはず:
恋人になっておけば良かったと


卒業式に、告白して、ふられる。春の風物詩ですね。「まだ若すぎるわ」は古から伝わる縁切りの呪文です。早く気づきましょう。「今に見てろよ。僕もきっとカッコ良くなって、後悔させてやるから」と唇を噛みしめる。それもまた大事なことです。そういう挫折を繰り返して、子どもから大人になっていくのだから。
1955年のミュージカル『ストリップ・フォー・アクション』のナンバー。1956年にナット・キング・コールの歌が、1960年にはコニー・スティーヴンスのレコードがヒットした。でも、37歳のコールに「若すぎる」と歌われてもなぁ。

サラ・ガザレクのブートレッグ。埋め込みに対応してないので、一度YouTUbeに飛んでみてください(こちら)。


Ballads
BalladsJohn Coltrane Quartet

Impulse 1995-06-27
売り上げランキング : 642

おすすめ平均 star
starむかし、むかし
star最高のジャズバラード
starThe Best Ballad Compliation Ever Made

Amazonで詳しく見る
by G-Tools
バラードと言うと、このアルバムを思い浮かべます。コルトレーン。サックスにこんな泣き方をされたら、聞き惚れるしかない。ジャズ入門の最初の一枚としてオススメです。


Ballads: Remembering John Coltrane
Ballads: Remembering John ColtraneKarrin Allyson

Concord Jazz 2001-05-22
売り上げランキング : 93525

おすすめ平均 star
starちょっと暗いかな

Amazonで詳しく見る
by G-Tools
コルトレーンの曲をボーカリーズしているカーリン・アリソンこちらは相手を「he」に変えて、女心をひしひしと訴えています。こんなに思ってるのに。悲しみに満ちている。


Let's Get Lost
Let's Get LostTerence Blanchard

Sony Classical 2001-05-22
売り上げランキング : 178139

おすすめ平均 star
star都会に似合うジャズバラードアルバム

Amazonで詳しく見る
by G-Tools
テレンス・ブランチャードのトランペット。染みます、染みます。そして、若いのに野太いジェーン・モンハイトの歌声。こんなふうに歌われたら、夕日に向かって涙するしかありません。


Shukuru
ShukuruPHAROAH SANDERS

JVC Japan 1993-05-04
売り上げランキング : 211142


Amazonで詳しく見る
by G-Tools
フリー・ジャズの頃のコルトレーン・バンドに属し、独自のスピリチャルな路線をひた走ったファラオ・サンダース。サックスから同時に複数の音を吹き出すマルチフォニックの技法を多用し、不思議な音宇宙を生み出しています。「Too Young to Go Steady」に関しては、コルトレーンのフレージングをそのまま辿っているように思うけれど。


Standards Live
Standards LiveKeith Jarrett Trio

Unknown Label 1986-02-01
売り上げランキング : 125070

おすすめ平均 star
star『これをやらねば』と始めた所作
star各曲が全体で構成を成すかのように次第に最高潮に盛り上がる

Amazonで詳しく見る
by G-Tools
『星影のステラ』の邦題で出ているアルバム。気分が乗って奇声を発するキース・ジャレット。1985年のまだ元気な頃です。ピーコックのベースも、デジョネットのドラムも若い、若すぎる! 削ぎ落とされた端正な美学を前面に出して、青春のきらめきを音にしています。