STORMY WEATHER

梅雨なのに、降っても短いんだよなあ。もっと長くても良いのに(古い分はこちら)。


STORMY WEATHER
1933(Ted Koehler / Harold Arlen) EG Knight


Don't know why there's no sun up in the sky
Stormy weather, since my man and I ain't together


訳分かんない、空に太陽の欠片もないの
彼が出ていってから、私は独り、外は嵐
ずっとずっと雨は降り続けているばかり


どこに行っても人生は空虚で陰鬱で無惨
あまりに自分が可哀想、耐え切れないわ
ずっと疲れてる、ほんとずっと疲れてる


彼の代わりにブルースが入り込んできて
家に居座り、私を揺り椅子に縛りつける
私に出来るのはただ神様に祈ることだけ
太陽の下をもう一度歩けますように、と


もうやってらんない、何もかもご破算よ
彼が出ていってから、私は独り、外は嵐
ずっとずっと雨は降り続けているばかり


前のときの和訳より、20%増しで拗ねた感じにしてみました(当社比)。フラレて、とことん落ち込んで、もう身動きできない。でもそれは悲しいからではない。腹を立ててるんですよね。怒っているのに、ぶつける相手がいない。だから気持ちが「嵐」になって吹き荒れる。ああ、神様のバカーッ!
邦題『荒れ模様』。レヴュー『コットン・クラブ・パレード』の挿入歌としてエセル・ウォーターズが歌った。作曲したハロルド・アーレン自身も、レオ・ライズマン楽団の演奏でレコードに吹き込んでいる。1943年映画『ストーミー・ウェザー』でリナ・ホーンが歌い、これが大ヒット。1979年シェークスピア『テンペスト』が映画化されたときも、なぜか挿入歌になっている(YouTube)。



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ジョー・パスのギターにエラさんの歌声。悲しい歌なのに、やさしく包むように歌い上げ、しんみりとします。1975年。


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定番だと思うけど、書評がついてないな。1958年レッド・ガーランド。落ち着いてピアノでブルージー。これを聴くと、シトシトと降る春雨のような雰囲気。


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こちらも定番ベン・ウェブスター。1964年彼はヨーロッパに活動拠点を移し、翌年モンマルトルでのライブをもとに出したアルバム『ストーミー・ウェザー』がヨーロッパの人たちの心を捕えました。こちらの雨は、温かく重たい。


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もとはラリー・アドラーが持ち歌にしていた「ストーミー・ウェザー」。ブルースハープの後継者ジェリー・ポートノイがきれいに決めてくれます。ハーモニカがとても合う、この切なさ。2002年。