THE GOOD LIFE

チョコは受け取ってもらえましたか?


THE GOOD LIFE (La Belle Vie)
1962(Jack Reardon/ Sacha Distel) Sacha Distel


It's the good life
Full of fun, seems to be the ideal


なるほど、良い人生だね。楽しそうで、理想的だ
確かに良い人生だ。悲しい想いと向き合わないで
チャンスがないと言い訳し、恋に落ちたりしない
でもそれは本心かい。恋心を偽れるわけないのに


本当に良い人生だね。自由で、冒険に満ちていて
でも何をするにも一人っきりでは、心が痛むはず
僕ならいつも君の傍にいる。もし迷いがあるなら
ただ目を覚まし、その人生に別れを告げてほしい


チョコを受け取ってもらえなかったときの呪い歌。何にも縛られず、いつも明るく陽気な暮らし。良かったね、楽しそうで。でも言葉はきれいでも、それは傷つくのを恐れてるだけじゃないか。一人では、楽しいことさえ誰とも分かち合えない。二人で生きれば、辛いことでも「絆」にしていける。だから、その「悪夢」から醒めたらどうだろう?・・・と言いながら、横でスタンバってるのが少し姑息です。
邦題『麗しき人生』。1962年フランスのジャズ・ギタリスト、サッシャ・ディステルが作曲。翌年英語の歌詞が付き、トニー・ベネットのカバーで大ヒットした。フランス語の歌詞は、その英語を訳してディステルが唄ったもの。逆輸入だけれど、シャンソンの代表曲として歌い継がれている。


ザ・ターンアラウンド
ザ・ターンアラウンドハンク・モブレー

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ジャズは伝統芸能ではない。最新の流行に飛びつく、身の軽いもの。1965年ハンク・モブレーのサックスが新しい方向性を探し、まさにターン・アラウンドしている。ジャズとロックの融合。若手ハービー・ハンコックをピアノに投入し、激しいジャズを模索している。そんな苦闘のアルバム。


おもいでの夏
おもいでの夏ミシェル・ルグラン&ステファン・グラッペリ

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でもフランスだからね。ルグランのピアノにグラペリのバイオリン。フランスを代表する二人も、共演盤はこれくらい。1993年シャンソン集。オーケストラはありがちなムード音楽だけど、ピアノとバイオリンはそれに染まらない。だって「グッド・ライフ」は甘い歌じゃない。痛みがある。「良い人生」を捨て去って、過酷な現実を二人で生きようという覚悟がある。


フランスへのオマージュ
フランスへのオマージュディー・ディー・ブリッジウォーター

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18年間住み慣れたパリを離れ、ニューヨークに戻ってきたディー・ディーが出した2005年アルバム。全編フランス語で唄う。でもジャズ。ギターとアコーディオンはほとんど無伴奏に近く、無音のときでも彼女の刻むリズムは途切れない。フランスで暮らしていた頃が「グッド・ライフ」で、彼女は闘うためにアメリカに戻ってきたのだろうか。パリに逃げてしまった昔の自分と闘うために。



Djangology & To Bi Or Not to Bi
Djangology & To Bi Or Not to BiBireli Lagrene

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フランスの唄ってことでビレリ・ラグレーン。2007年の2枚組。ビッグ・バンドと組んだ唄付きのバージョンと、それが気に入らなかったのか、ギター・ソロで弾く「グッド・ライフ」とがあります。YouTubeのほうはサックスと組んでるし、この曲の面白さに取り憑かれている感じかな。