I’M GETTING SENTIMENTAL OVER YOU

公園に飛び交う、ヒバリたちの鳴き声。


I'M GETTING SENTIMENTAL OVER YOU
1932(Ned Washington / George Bassman) Airmen of Note


Never thought I'd fall
But now I hear love call


まさか我が身に起こるとは思わなかった
でも心の奥底で警報が鳴り続けています
私の心はとても傷つき易くなっています


あなたの言うこと、すること、何もかも
私を何度も何度も揺さぶってしまいます
私の心はとても傷つき易くなっています


今まではずっと幸せに生きて来れました
色恋沙汰に煩わされずに済んでいました
でも今はあなたのことばかり考えていて


お願いだから優しくしてくれませんか？
私のこと大事に扱うと決めてほしいです
だって、傷つき易くなってるのですから


ピーチクパーチク。雛鳥の鳴き声を「ベギング」と言うそうです。うるさく餌をねだる声。なんであんなけたたましい声を挙げるかというと、あれは「餌をくれないと、ここに天敵を呼び寄せるぞ」という脅しだそうです。ベギング脅迫仮説と言うそうです。可愛い顔して恐ろしいですねえ。で、同じく恐ろしいのが人間の恋。優しくしないと傷ついちゃうぞ、と。怖いですねえ。
邦題『センチになって』。1934年ドーシー・ブラザーズ楽団が発表したダンス曲。結成したばかりのデビュー曲で健闘し、全米20位にランクインした。けれど翌年解散。1936年弟のトミー・ドーシーが再び楽団を作り、この曲で８位に返り咲き、楽団のテーマ曲となった。のちにフランク・シナトラが活躍するトミー・ドーシー楽団の始まりである。



Undercurrent
UndercurrentEvans Hall

Blue Note Records 2002-06-13
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1962年スコット・ラファロを亡くした後のエヴァンス。ピアノから遠ざかっていた彼を再び音楽に引き戻したのがジム・ホールでした。「センチになって」はラファロへの悼みの表現だろうなあ。1966年『シンプル・マター』ではエヴァンスのピアノ・トリオ版を聴くことが出来ます。


Hollywood Rio
Hollywood RioAna Caram

Chesky Records 2004-09-28
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この曲、ベタに歌うとただのビッグバンド・スイングですが、切り口を変えれば別の風情が出ます。それでいろんなアーティストが挑戦してるのでしょう。ボサノヴァの女王アナ・カランが出した2004年アルバム。ローレンス・フェルドマンのフルートが美しく、初夏を思わせるようなアナ・カランの歌声。カラッとしてて気持ちいい。
http://www.anacaram.com.br/


At the Blackhawk
At the BlackhawkThelonious Monk

Ojc 1988-02-17
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1960年サンフランシスコに出掛けたモンクが、ウェストコーストのメンバーと行ったセッション。こんなときスタンダードが共通言語になる。ジョー・ゴードンのトランペットを引き立て「センチになって」。難解なモンクもここでは聴きやすい。モンクらしい不協和音ばりばりのソロ演奏なら『セロニアス・ヒムセルフ』のほうで。


Mingus Plays Piano
Mingus Plays PianoCharles Mingus

Grp Records 1997-03-25
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「センチになって」で面白いのがミンガス。あんた、ピアニストとちゃうやろ、と突っ込みたくなるけど、ソロ・ピアノを弾いてます。1964年インパルスの企画版。これがカッコいい。ベースだと重く厳しいミンガスも、ピアノだと軽やかでちょっとセンチです。
http://mingusmingusmingus.com/