THAT SUNDAY THAT SUMMER

この暑いのが、まだ3ヶ月は続くの?


THAT SUNDAY THAT SUMMER
1963(George David Weiss / Joe Sherman) Ron Cody


If I had to choose just one day
To last my whole life through


この生涯ずっと続く日 そんな日を選ぶのなら
僕はあの日曜日を選ぶ 君と出会った日曜日を


雛鳥の声が丘から響き あっと言う間に来た夏
水仙たちは互いに囁く ほら、早く告白を、と


心に留めていたい瞬間 その瞬間を選ぶのなら
ほろ甘いあの時を選ぶ いつ迄も忘れぬように


君が僕に微笑みかけた あの夏のあの日曜日を


ここに出てくる「雛鳥」はヨタカのこと。渡り鳥で、日本では夏になると飛来し、子育てをする。アメリカでもそうなのかな。だからメタファーとして「俺は渡り鳥さ。でも君に出会って、ここに住もうと決めたのさ」と格好つけてるところ。ところが花はラッパスイセンで、これ3月の花なんです。どうも季節が合わない。高原で、開花の遅い避暑地が舞台なのだろうか。
1963年5月にナット・キング・コールが歌った。まだ下書きの段階で、ナット・キング・コールが楽譜を読み音楽をイメージし、レコード化を決定したという逸話を持つ。当時アメリカにビートルズ旋風が巻き起こりジャズは売れなくなっていたが、夏に出されたこのレコードは徐々に知名度を上げ、11月にビルボード12位になっている。遅咲きのラブソング。



Those Lazy Hazy Crazy Days of Summer
Those Lazy Hazy Crazy Days of SummerNat 'King' Cole

Collector's Choice 2007-02-26
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1963年アルバム『暑い夏をぶっ飛ばせ』。いやあ、まったく。ぶっ飛ばしたいです。「ザット・サンディ」も良いなあ。歌い方が深いですよね。楽しくて、温かみがある。でも調べて気づいたのですが、コールさん、アルバムとしてはこれが最後の作品。このあと闘病生活に入り、シングル『L-O-V-E』が最後の録音になってます。


Roulette Story
Roulette StoryVarious Artists

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1956年に設立されたジャズ・レーベル「ルーレット」。カウント・ベイシー楽団を中心にジャズの黄金期を築いたレコード会社です。ビートルズなんかに若者がなびかなければー。って、無理な話ですけどね。幻のシングル・レコードを集めた3枚組CD。この中にダイナ・ワシントンの「ザット・サンディ」があり、これがビリビリと来ます。CD自体は高価ですけど、mp3にもなっているので今や入手は簡単。


Nat King Cole Collection
Nat King Cole CollectionBeegie Adair

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同じピアニストとしてナット・キング・コールを敬愛するビージー・アデール。ゆったりとした演奏で魅了してくれます。楽譜だけでコールさんが惚れ込んだのも分かる。このメロディ・ラインは、解釈次第でいくらでも新しくなる。
http://www.beegieadair.com/


THINKING OF YOU
THINKING OF YOUHOUSTON PERSON

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ソウル・ジャズの旗頭ヒューストン・パーソン。2007年アルバム。ウィントン・マルサリス・バンドの大ベテラン、ジェームズ・チリロがギターを務めてるのですが、これが美しい。
http://www.myspace.com/houstonperson