LAURA

昨日は夜空に花火の音が響いてました。どこのだったのだろう？

LAURA
1944(Johnny Mercer / David Raksin) Jim Haskins

Laura is the face in the misty light
Footsteps that you hear down the hall

ローラは、霞むライトに浮かぶ面影
廊下から聴こえてくる人々の足音や
夏の夜に溶けて漂う笑い声のように
誰の記憶にも留まりはしないけれど

過ぎゆく列車に彼女を見掛けたなら
その瞳に何故か懐かしさを憶えよう
初めてキスをした初恋の人のように
それがローラ、でも彼女はただの夢

「ローラ」で西城秀樹を思い出したあなたは昭和生まれ。平成の人は知らないだろうなあ、西城秀樹。星条旗のようなコスチュームで歌ったアイドル歌手。ワーイエムシエ！のほうはリバイバルで出てたから有名かな。そういう強烈な個性の人は印象に残るんだけど。
1944年映画『ローラ殺人事件』の主題歌。殺された女性脚本家ローラ・ハントの謎を追いかけていくミステリー。都会の無関心さの中で、誰の印象にも留まらないローラ。関係者から事情を聴取するうち、そのローラを愛しく想い始める若手刑事。確かに歌詞通りのストーリー。映画は成功を収め、アカデミー賞撮影賞を受賞している。

Film Noir
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「フィルム・ノワール」ってただ「白黒映画」という意味だと思ってたら、違った。第二次大戦後の、社会の暗黒面を描くハリウッド映画を指すそうです。だから「黒い映画」ですね。『ローラ』はその先駆けとされたわけか。戦争が終わったと思ったら朝鮮戦争が始まり、ベトナム戦争に突入していく。夢も希望も無い時代に翻弄される人間たちのドラマ。
http://www.carlysimon.com/

Charlie Parker With Strings: The Master Takes
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チャーリー・パーカーの『ウィズ・ストリングス』が「ローラ」の基本形だけど、なるほどバードが取り上げたのは、この歌が「社会の、隠蔽された暗い側面」を暗喩するからかも知れない。1949年録音。他の曲も時代を映し出していて、ただの「ムード音楽」ではないのかも。

Parker's Mood
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ロイ・ハーグローヴが、バードの持ち歌をトランペットで再解釈するアルバム。1995年作品。ドラムレス・トリオで引き締まる。ビバップを現代的にアレンジしてるのですが、クリスチャン・マクブライドのベースが図太くてカッコいい。
http://www.vervemusicgroup.com/royhargrove

Groovin at Small's Paradise
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スモールズ・パラダイスのジミーさん完全盤。1957年ブルーノート・デビュー作です。「オルガンでジャズを演る男」の噂で、クラブ「スモールズ・パラダイス」に駆けつけたブルーノート創始者アルフレッド・ライオン。その目の前で繰り広げられた宇宙人的音世界がコレです。ぶったまげますね。それまでの「ジャズ」とは別物。「惑星の軌道を音階に見立てて再生してみました」と言っても差し支えが無い。

ローラ殺人事件 ＜特別編＞ [DVD]
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さすがファンが多いな。アマゾンのレビューも盛況です。ジーン・ティアニー主演映画。古典的な密室殺人事件ですが、反対に言うと、この映画がこのパターンの原型。しかも、多重のどんでん返しが、仕掛けとして隠されています。