VIOLETS FOR YOUR FURS
去年、雪が降ったら取り上げようと思っていて、時期を逸してしまった曲。マンハッタンでは12月に雪が降るかも知れないけど(ヴァースで「マンハッタンに雪が降る」とある)、日本の街中じゃあ、なかなか降らないのよ。
VIOLETS FOR YOUR FURS
1941(Matt Dennis / Tom Adair) Phil Woods
I bought you violets for your furs
And it was spring for a while, remember?
僕はスミレを買って君のコートに付けた
あの束の間の春を覚えているかい?
僕はスミレを買って君のコートに付けた
12月なのに4月が訪れたみたいだったね
雪が空から舞い降り、その花の上に落ち
そして、その場で融けていった
雪が露みたいに見えて、スミレはまるで
夏の日に花が開いたかのような姿だった
僕はスミレを買って君のコートに付けた
薄曇りの冬空に青い空が顔を覗かせた
僕はスミレを君のコートにピンで止めた
道行く人たちはそれを見て顔を綻ばせた
君は僕を見て微笑んだ、とても優しげに
そのときから、僕は気づいていたんだ
僕たち二人は本当に恋をしているんだと
スミレを君のコートに付けた、あの日に
「いつから私のこと、好きだったの?」と聞かれたとき、「あの12月からさ」と答えるキザな歌。だいたい、冬にスミレの花は高いだろう。このブルジョワめ。雪に自分の「わだかまり」を見て、それがスミレの花で融けていくとともに、自分に正直な気持ちが浮かんでくる。そう、恋している、と。そういう小道具を使った時間描写が秀逸な歌詞です。
邦題『コートにすみれを』。マット・デニスがトミー・ドーシー楽団のために書いたバラード。デニスは駆け出しのシンガー・ソングライターで、ジョー・スタッフォードの紹介で1940年にドーシー楽団に入団。当時の専属歌手フランク・シナトラのために「エンジェル・アイズ」や「エヴリシング・ハプンズ・トゥ・ミー」など、多くの曲を手掛けている。この曲もそのうちの一つ。
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