ALL OF ME

2006年分の再アップ。第一弾はやっぱりこれ(古いほうはこちら)。


ALL OF ME
1931(Seymour Simons / Gerald Marks) Centerpole


All of me
Why not take all of me


なぜ連れていってくれないんですか?
あなた無しでどうしたら良いんです?
あなたに口づけできない唇とか腕とか
そんなもの、失っても構わないんです


お別れして、私に残るのはこの目だけ
私には泣くことしか残されていません
私の心は全部、もう既にあなたのもの
だから私を全部持っていってください


身体の部分をあれこれと挙げて、「これも要らない、あれも要らない。全部あなたにあげるから、持っていって」という内容の歌。結局は「私を連れていって」と言ってるわけです。私は、あなたがいて初めて私。そのあなたがいないなら、どうして私が私と言えるのだろう。ああ、やるせないなあ。
ベル・ベイカーがラジオで歌ったのが始まり。1932年ジョアン・ベネット主演映画 『Careless Lady』の挿入歌として使われヒットした。1952年にも映画『ダニー・ウィルソン物語』でシナトラが歌いリバイバルヒットしている。ウッディ・アレンの映画『ギター弾きの恋』でも、エメット・レイがハリウッドに招かれ、この歌を歌う女性歌手の伴奏をするシーンがある。



The Great Paris Concert
The Great Paris ConcertDuke Ellington

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star晩年のデュークの充実のライヴ

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ジョニー・ホッジズのサックスはお客さんを楽しませてくれる。1963年エリントン・バンドのヨーロッパ・ツアー。コンサートのエンディングに持ってきて「名残惜しいです。忘れないでくださいね」という感じで「オール・オブ・ミー」。


Pres and Teddy
Pres and TeddyLester Young - Teddy Wilson Quartet

Verve 1990-10-25
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starVerveそしてGranz
star老人の日向ぼっこのような

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「オール・オブ・ミー」はビリー・ホリディの持ち歌。人から裏切られ続けてきた彼女の恨み節。でも裏切った人ばかりだったのかな。音楽の伴侶として生涯付き添ってきたレスター・ヤングが、彼女を偲んで「オール・オブ・ミー」を吹いています。君は一人っきりじゃないよ、と。


Stitt Meets Brother Jack
Stitt Meets Brother JackSonny Stitt

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starしぶ〜いソウルジャズ 
starあっさり味のマクダフ

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いつものアルトをテナー・サックスに持ち替えて、ソニー・スティット。とてもブルージー。暑い夏の夜を流れる涼風のように。レイ・バレットのコンガとジャック・マクダフのオルガンが独特の異次元空間を作り出しています。


Norte E Sul (North And South)
Norte E Sul (North And South)Luciana Souza

Sunnyside 2003-05-13
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starストレートなJazz
starjazzとブラジル

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サンパウロジャズ・シンガールシアーナ・スーザ。ブラジルの人がみんなボサノバを歌うと侮ってはいけません(もちろんボサノバも歌いますけど)。「オール・オブ・ミー」をゆったり歌い上げています。遥か昔に無くした恋を、ある日ふと思い返しその記憶に声を掛けてみる。そんな、懐かしむような歌い方もあります。


Amoroso/Brasil
Amoroso/BrasilJoão Gilberto

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starこれは「アリ」でしょう・・・
star豪華版ジルベルト
star声とギター。

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ブラジルの人と言えばジョアン爺さん。「オール・オブ・ミー」をポルトガル語で歌ってます。歌ってるというか、囁いてます。囁いてるというか、か細い声です。元気ないです。それ自体を楽器としている。歌に合ってますけど、ちょっと異色。