LOVE ME OR LEAVE ME

豚インフルエンザで自粛して、一人家で過ごしている人、多そう。


LOVE ME OR LEAVE ME
1928(Gus Kahn / Walter Donaldson) Rhonda Fleming


Love me or leave me and let me be lonely
You won't believe me but I love you only


愛してくれないのなら、独りにしておいてよ
信じなくても良いけれど、私にはあなただけ
他の人と幸せになるくらいなら孤独を選ぶわ


他の人にとって夜は、キスをするための時間
でも私にとって夜は、ただ追憶のための時間
あなたを忘れて暮らすより後悔のほうがまし


あなたみたいな人は二度と現れない
私は一人、孤高の憂鬱を生きていく


あなたの愛が欲しい、仮初めの愛ではなしに
明日には失ってしまうような愛なら要らない
あなたへの愛だけが唯一の、私にとっての愛
他の人への愛なんてどこにもありはしないの


なんか、このあいだ読んだ話では「最近のヒットソングに失恋の歌がない」のだそうです。恋人同士が別れる歌はある。そのとき「あなたが憎い、恋しい、もう生きていけない」とは歌わない。「君は僕に勇気をくれた。素敵な思い出をありがとう」と歌うんだそうです。なんでしょうね?
1928年エディ・キャンター主演ミュージカル『ウーピー(Whoopee)』の挿入歌。相手役のルース・エティングが歌いヒットした。1955年には彼女の伝記映画『情欲の悪魔(Love me or leave me)』が作られ、ルース・エティング役のドリス・デイがこの曲を歌っている。映画はアカデミー原案賞を受賞。コード進行が独特で、これをもとにジョージ・シアリング「バードランドの子守唄」を作っている。

ハリー・コニック・ジュニア、ライブだけの演奏。歌わずにピアノ・ソロと思ってたら・・・。


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star肩で風切る復活マイルス!ケニー・クラークも好演

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麻薬への依存を断ち切るために、独り実家の小屋に引きこもり禁断症状と闘った。マイルス・デイヴィス、復活の一作目がこれです。1954年『ウォーキン』。冴え渡るトランペットが響きます。「ラヴ・ミー・オア・リーヴ・ミー」で見せる、ホレス・シルバーの疾走感も良い。


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さりげなく入れられている「ラヴ・ミー・オア・リーヴ・ミー」。でも1956年はビリー・ホリデイが麻薬所持で逮捕された年。彼女が持ち歌としていたこの曲を、親友であるレスター・ヤングテディ・ウィルソンが演奏するのですから、意味がないわけがありません。柔らかなレスター・ヤングのサックス。そこに込められた「愛している」のメッセージ。


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ビリー・ホリデイに憧れ1958年にデビューしたニーナ・シモン。その一作目のアルバム『Little Girl Blue』にこの曲は入っています。人間の持つ根源的な悲しみを、明るくブルージーに歌い上げるピアノ。


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そして1978年。レスター・ヤングに憧れデビューしたスコット・ハミルトン。周りが「フュージョンだ、クロスオーバーだ」と騒いでいる頃に、気にしない。独り我が道を行く、ハードバップを受け継いでいます。若さに任せ、キレのあるブローを唸らせている。今聴いても、全然古くさくないのが凄いところ。