I’VE GOT A CRUSH ON YOU - W&R : Jazzと読書の日々

寒いときは糖分と冬眠。

I'VE GOT A CRUSH ON YOU
1928(Ira & George Gershwin) Bryan & Alex

I've got a crush on you, Sweetie pie
All the day and night-time, hear me sigh

ぐちゃぐちゃだよ、スイートパイみたいな君に
昼も夜も溜め息ばかりで、聞いてほしいくらい
こんなこと、ちっとも思ってなんかなかったよ
この僕がこんな気持ちに落ちてしまうだなんて

答えてくれる？　そしてやさしく頷いてほしい
どこか田舎に小さな家を借りて二人で暮らそう
こんなべたべたな甘い考えでもこの世はＯＫさ
だって僕はぐちゃぐちゃなんだ、君が大好きで

今日の朝ごはんは、シナモンアップルポテトブレッド。シナモンを利かせたアップルパイにスイートポテトを混ぜ込んだ高カロリー食材。少し酸っぱい粘着質で、甘味度の高い味わいでした。そんな感じの曲ですかねえ。直訳すれば「愛してる」にしかならないけど、スラングを多用して、サツマイモに砂糖をぶち込みメタメタに潰しお粥で食べるイメージが裏に浮かびます。うー、甘い。
邦題『君に首ったけ』。1928年ミュージカル『トレジャー・ガール』のためにガーシュウィン兄弟が書いた曲。金持ちの埋めた大金を探しに集まった男女が繰り広げられるラブ・ストーリー。でも興行は不評で、翌年の一月に打ち切り。それでガーシュウィン兄弟は同じ曲をそのまま流用し、1930年ミュージカル『ストライク・アップ・ザ・バンド』で再挑戦。ところがこちらも反戦的内容が不評を呼び、結局曲だけがスタンダードとして残っている。

エラ・シングス・ガーシュイン
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1950年若い頃のエラさん。デッカから出したガーシュウィン・ソング集で、ガーシュウィン兄が「僕たちの曲ってこんなに素晴らしかったのか」と感動した作品。伴奏はエリス・ラーキンのピアノだけ。甘く切ない、エラさんの歌声（試聴はこちらから）。

Magnificent Thad Jones (Reis)
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サド・ジョーンズのジョジョ立ち。1956年のLP盤に「クラッシュ・オン・ユー」が入っていないので、ボーナス・トラック付きを探さないといけませんが、やはりカウント・ベイシー楽団を支えたトランぺッター。存在感が違います。バリー・ハリスのピアノに哀愁を帯びたサド・ジョーンズのメロディ。そして閑かなマックス・ローチのドラム。

Blue Eyes [Import CD from France]
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ビレリもあるよ。1998年フランスのアルバム。ムーリス・ヴァンダーのピアノが柔らかく、それにビレリ・ラグレーンがギターを合わせ、甘酸っぱい音空間を繰り広げていく。しんみり浸っていると、超人的な速弾きがやってくるから油断はできないけど。

Quiet Now: Time & Again
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しっとりしたオスカー・ピーターソン。2000年だから、まだ脳梗塞の後遺症が残り、左手が思うように動かない。その分セーブしながら、でも気持ちは心に秘め演奏してるのが、このピアノの味わいになっているのかも知れない。音楽が好きで好きでたまらない。この曲は昔ズート・シムズやジョー・パスと共演した曲。あの頃の華やかさは無いけれど、滲み出る喜びの「クラッシュ・オン・ユー」。
http://www.oscarpeterson.com/