NO GREATER LOVE

まだチョコ、食べ切れてません。


NO GREATER LOVE
1936(Marty Symes / Isham Jones) Adam Niewood


There is no greater love
Than what I feel for you


私があなたに感じてる愛、それ以上の愛は他にない
どんなラブソングよりも甘く、どんな心よりも深い


あなたがくれるトキメキ、それ以上のスリルはなく
あなたが唄ってくれる歌、それ以上甘いものもない


これまでの人生であなたほど素晴らしい人はいない
そんなあなたが、私だけのためにそばにいてくれる


これ以上の愛はこの地上にない、それは確かなこと
私があなたに感じてる愛、それ以上に偉大なものは


マザー・テレサの言葉に「Small Things with Great Love」というのがあり、神が人々の手を借りて「些細な、でも素敵なこと」を実現するという考え方があるらしい。だから「Great Love」というと、まず「神の愛」を示している。その愛と、自分の恋愛感情とを比較するのは少し恥ずかしい。傲慢な感じもするし。でもやっぱり「神様級」って言いたい気持ちもあって、舞い上がっちゃってる感じかな。
1936年アイシャム・ジョーンズ楽団の曲。「Life Begins When You’re in Love」というシングル・レコードのB面だったが、こちらのほうがリクエストも多くヒットした。歌っているのはウッディ・ハーマン「It Had To Be You」「Stardust」を広め、ベニー・グッドマンら、スイング時代のリーダーたちを育てたアイシャム・ジョーンズは、このレコードを最後に引退し、楽団もウッディ・ハーマンに譲っている。そう考えると、この曲は師弟愛を歌っているように見える。



ピープル・タイム
ピープル・タイムスタン・ゲッツ スタン・ゲッツ&ケニー・バロン

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ディジー・ガレスピーの補佐役で、今はジュリアード音楽院の先生ケニー・バロン。サポートしてるアルバムは多いけれど、中でも晩年のスタン・ゲッツに連れ添ったヨーロッパ公演。1991年コペンハーゲン・ライブ。ガンに冒されながらも朗々と美しいサックスを奏でるゲッツを、バロン一人のピアノで寄り添っています。「あなただけのそばにいる」。これは互いに感謝を伝える歌なんだろうな。YouTubeブラッド・メルドーがバロンの胸を借りてるところ。


ダイナ・ワシントン・ウィズ・クリフォード・ブラウン
ダイナ・ワシントン・ウィズ・クリフォード・ブラウンクリフォード・ブラウン ダイナ・ワシントン

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そういうわけで、なぜか「あなたに会えて良かった」的なセッションで歌われる。これは、1954年ダイナ・ワシントンとクリフォード・ブラウンの邂逅。マックス・ローチやメイナード・ファーガソンが参加するハード・バップな演奏に、ダイナのブルージーな歌声がよくマッチしています。何か悲しい恋をしてるような気分になる。


The New Miles Davis Quintet
The New Miles Davis QuintetMiles Davis

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1955年、マイルスが初めて自分のバンドを持った年。それまではアート・ブレイキーと組んだり、セロニアス・モンクと共演したりしていたが、どれもピタリと来ない。1955年、彼は自分のスタイルに合うメンバーを集める。レッド・ガーランドポール・チェンバースフィリー・ジョー・ジョーンズ。そして、まだ無名だったジョン・コルトレーン。「お前らに会えて良かった」。マイルスらしいミュート・トランペットが冴え渡る「ノー・グレイター・ラヴ」。ここから快進撃が始まる。


インセプション
インセプションマッコイ・タイナー

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自分の演奏したい音楽が明確になり、1960年マイルス・グループを脱退したコルトレーン。自分のパートナーとして見初めたのが、無名のピアニスト、マッコイ・タイナーだった。ジミー・ギャリソンとエルビン・ジョーンズ、無敵のチームを得て『My Favorite Things』を出し『至上の愛』へと昇華していく。この時期、1962年にタイナー自身も初のリーダー作に挑戦する。それがこのアルバム。どの曲にも前のめりのドライヴ感があり、新しい。時代のエッジを駆け抜けるジェット機のようだ。
http://www.mccoytyner.com/