【Textwell】Cartaで始めるカード式ライティング(5):Clip編

ジャズとしてのブリコラージュ。


Clip

【Textwell】Cartaで始めるカード式ライティング(1):基本編
CartaはTextwell用のカード式ライティング・システムです。長い文章を書くとき、空行に挟まれた段落をカードとして扱い、全体構成を編集します。「タイトル+本文」の構造を持つテクストであれば、この...

前回ClipをCartaの一時保管庫として再定義しました。Cartaで消したカードをClipに残すシステムです。カードを混ぜ合わすパターンが増え、テクストの加工に幅が出ました。

今回その用途に合わせClip自体を作り替えました。カードを積んでおく作業台に見立てる。だとしたらコレが自然ではないか、と。コンセプトを根本的に見直しています。

Import Textwell ActionClip


行単位クリップ

カーソル行を消去しクリップボードに保存します。行単位のカットです。範囲選択した場合は、その範囲が対象になります。その「カット」の履歴を記録します。一項目じゃない。何項目でも保管できる。消えたものがスタックされる。そういうアクションです。


付箋メタファー

貼り付けは、空行でClipを実行します。履歴が表示され、どれかをタップすると、そのクリップが貼り付きます。クリップ自体はリストから消えますが、中身はクリップボードに代入されます。ペーストに何度も使えます。

クリップを消去したくない場合はソース内の変数Stackを 0 にしてください。スタックモードが無効になります。Clipを定型文置き場する場合はこの方法をお試しください。


全削除

内蔵ブラウザを閉じるとき「Clear All」を選ぶと履歴をクリアします。履歴自体はNotesに保管されます。使う機会はなかったけれど、捨てるには惜しい。そんな自作格言を残しておく。いつかNotesを検索すれば、再び陽の目を浴びる日が来るかもしれません。


まとめ

Textwell 1.8.7
分類: 仕事効率化,ユーティリティ
価格: \360 (Sociomedia)

「見立て」は本質の発見ではありません。ブリコラージュです。本来持っている機能とは異なる「別の用法」を捏造すること。人類の祖先が貝を割るのに石を手にしたように「別の用法」によって道具は成立します。石に貝を割る本質はない。けれど、そう使うことで新しい機能が創造される。無いものを生み出す。それが「見立て」。

Clipを作業台に見立てたことで想定の外部に向かいました。拡張クリップボードのつもりが「行単位エディタ」ですよね、これは。行を削ったり移動できる。「後でやるやるメモ」にも使えます。いろんなことに見立てることができる。Clipはそういうツールになります。