I FALL IN LOVE TOO EASILY

僕ってバカだよなあ。またやっちゃったよ。− 仕事でも恋でもミスすることはあるもの。どんまいどんまい。そういう落ち込みソングも、ジャズには欠かせない。


I FALL IN LOVE TOO EASILY
1945(Sammy Cahn /Jule Styne) Cheryl Fisher


I fall in love too easily
I fall in love too fast


すぐに恋に落ちてしまう僕
恋に落ちるのが早すぎるよ
パッと燃え上がってしまい
あんまり長くはつづかない


もうちょっと学ばなくちゃ
今までバカだったもんなぁ
でもやっぱりすぐに落ちる
恋に落ちるのが早すぎるよ


邦題「惚れっぽい私」。1945年の映画『錨を上げて』の主題歌。フランク・シナトラジーン・ケリーが共演した。この歌は、シナトラが扮する水兵さんが歌います。「あぁあ、また恋に落ちちゃったよ」。映画も歌も最優秀作にノミネートされたものの、結局オスカーを取れたのは編曲・指揮したジョージ・ストールだけで、あとは落選しちゃったそうな。
実はこの曲、映画会社側はもっと有名な作詞家に依頼するつもりだったらしい。でもシナトラが新人のサミー・カーンを推薦。曲の依頼を受けたカーンは「シナトラさん、ボクにはムリっすよ。辞めてくださいよぉ」と断りを入れたが、シナトラが「ダメだ。俺が推薦するのだから、俺に恥をかかさないような歌を作れ」と命じ、出来たのがこの曲。この三枚目的な情けなさは、カーンの人柄の表れだろうか。僕の好きな曲の一つです。


My Funny Valentine
My Funny ValentineChet Baker

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star元祖へなへなヴォーカル

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落ち込みソングを歌わせたら右に出るものがいない! さすが、チェット・ベイカー。この力の抜けた、情けない歌声がたまらない。


Seven Steps to Heaven
Seven Steps to HeavenMiles Davis

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star過度期のマイルス

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マイルスも、絶不調のときには「惚れっぽい私」を演奏してます。そうすると、なぜかチェット・ベイカーのトランペットに似てしまう。この歌には、そういうオーラが漂ってます。


Standards, Vol. 2
Standards, Vol. 2Keith Jarrett Trio

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star3つ子の関係

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キースのピアノは「天才!」と思うけど、なぜこの人は一緒に歌い出すんでしょう? しかも鼻歌なのか歯ぎしりなのか分からない歌い方で?? めっちゃ脱力。


Quartet
QuartetHerbie Hancock Quartet

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starもう20年以上前の作品か。。。

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ハービー・ハンコックが新進気鋭の新人を採用したアルバム。つまり、ウィントン・マルサリスがトランペット。新人なのに、自信満々なんだよなあ>マルサリス。


錨(いかり)を上げて
錨(いかり)を上げてジョージ・シドニー フランク・シナトラ ジーン・ケリー

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star40年代カラー映画
star…この軽さが大好きです!
starジーン・ケリー最高!

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休暇をもらった水兵さん2人組(フランク・シナトラジーン・ケリー)と、内気な女の子(キャスリン・グレイソン)の恋の物語。なぜかジーン・ケリー「トムとジェリー」と一緒に踊り出す。アニメと実写のクロスオーバー(戦時中にこんな映画を撮ってる国と戦争したら、そりゃ日本も負けるわなあ)。