WRAP YOUR TROUBLES IN DREAMS

なんだか急に雨が降って来て、びしょ濡れになりました。でも、雨って、見てるとキレイですよね。見慣れた風景を洗い流して、ピカピカに磨き上げてくれる。


WRAP YOUR TROUBLES IN DREAMS
1931(Ted Koehler / Billy Moll / Harry Barris) Sarah John


When skies are cloudy and grey
They're only grey for a day
So wrap your troubles in dreams
And dream your troubles away


空が雲に覆われどんよりしていても
そんな日は長くは続かない
だから苦しみは夢に包んでしまおう
夢が君の苦しみを取り除いてくれる
太陽が顔をのぞかせるまで
やるべきことはひとつだけ
君の苦しみを夢に包むこと
夢が君の苦しみを取り除いてくれる


せっかく築いた城が崩れるとしても
それも運命、人生の面白いところさ
愚痴はやめて、微笑もう
一日だけでも王様になれたのだから
忘れちゃいけない
雨の後には必ずお日様がやってくる
だから苦しみを夢に包んでしまおう
夢が君の苦しみを取り除いてくれる


落ち込んでいる人に向かって、慰めてくれる歌。「今日はダメでも、明日があるさ」。この根拠のなさが好きです。考えてみると「なんでも自分でコントロールできる」という思いが人を落ち込ませるんだろうな。そんなハズ、ないじゃない? 「努力の賜物」なんて言っても、結局は偶然の要因が7、8割。人は運命に流されて生きている。なら、その流れを楽しみながら泳いでいけたら、良いんじゃないかな。
邦題『苦しみを夢に隠して』。ビング・クロスビーがガス・アーンハイム楽団と吹き込んでヒットさせたバラード。クロスビーは高校の頃、バンドを組んでドラムを担当していたが、親に反対され大学では法律の勉強をしていた。でもそこでアル・レイカーと出会う。二人はバンドを結成し大学を中退。ロサンジェルスに流れ着き、ポール・ホワイトマン楽団に雇ってもらう。その楽団で今度はピアニストのハリー・バリスと知り合い「リズム・ボーイズ」を結成(この曲はその頃ハリー・バリスが書いたようです)。1931年にはCBSラジオで番組を担当するようになり、全米規模の大スターになっていきました。夢を諦めなかった男の話。


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1941年にエレキギターを発明したレス・ポールのギターに、奥さんのメリー・フォードが歌ってます。ちょっと太い声だけど、やさしく包み込んでくれる感じ。


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star実に”暖かい”ソプラノ

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star驚異の技巧

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生まれつき両目が見えず、何度も手術して、やっと片方の目だけ視力が回復。そのハンディーを彼は、持ち前の記憶力と絶対音感でカバーしました。なにしろ、落ちた空き缶の音を聞いて「今のはBフラットだな。じゃあパブスト・ビア社のだ」と社名を当てたそうですから(アスペルガー症候群だったのだろうか?)。


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star楽しいです。

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日本に進駐軍として来てジャズを教えてくれたハンプトン・ホーズ。1958年のアルバムです。テナーサックスがハロルド・ランドクリフォード・ブラウンマックス・ローチクインテットのメンバーだった彼も、ブラウニーの死を乗り越えて参加していますが、そのそばに「短命」の代名詞みたいなスコット・ラファロが・・・。


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star思いっきり思慮深く切ない映画
starあとを引く映画かなぁ…
starいまや古典的名作

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1973年ロバート・レッドフォード主演映画『追憶』。主演女優のバーブラ・ストライサンド田中真紀子ではない!)が歌う主題歌「The Way We Were」アカデミー賞を取りました。「ああ、これ聴いたことある」って曲(ネスカフェのCMソングだったか?)。おぼっちゃまのスポーツマンとプロレタリア女性活動家の出会い。第二次大戦を挟む20年間の二人がたどる生き様を描くので「The Way We Were(私たちが歩んで来た道・生き様)」という原題なのでしょう。ハリウッドでの赤狩りなど、重いテーマをぶつけ「生きるとは何か?」問いかけてくる映画。しかし、このとき36歳なのに、学生役が似合うレッドフォードっていったい・・・。