IT HAD TO BE YOU

バレンタイン・デイまでラブソングが続くかな?


IT HAD TO BE YOU
1924(Gus Kahn / Isham Jones) Dick Lupino


It had to be you
It had to be you
I wandered around and finally found
The somebody who...


そう、きっと君なんだ
僕がずっと探し求めてたのは
僕を本当の僕にしてくれたり
ブルーな僕にしてしまう人
君のことを考える幸せでさえ
結局は切なくなってくるだけ


今まで僕が会った女性たちは
君みたいに卑怯じゃないし
苛立たせないし傲慢でもない
でも彼女たちじゃダメなんだ


他の人では僕はときめかない
君の欠点も込みで愛している
君なんだ、僕の素敵な人
僕の運命の人は君だったんだ


これまた、けなしまくりですね。品がなくて、イライラさせて、しかも素直に言うことを聴きもしない。そんな欠点だらけの君だけど、そんな君だからこそ、僕は君が好きでたまらない。なんでこうなっちゃったんだろう? 「have to be」は「きっと〜である」という推測を表す慣用句ですが、これを過去形にすることで「気づいてみたら、そうだったんだ」と驚きが込められています。
1924年に歌が作られ、サム・レーニン・オーケストラがレコード化。でもこの歌は多くの人の心を打ったようで、同じ年に8つのオーケストラが別々にレコーディングしています。1939年には映画『Roaring Twenties』でプリシラ・レインが、1951年の『夢で逢えたら』ではダニー・トーマスが歌っています。そうそう、『カサブランカ』でもサム役のドゥーリー・ウィルソンも演奏していますね。



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ああ、またメグ・ライアンじゃん。ジャズがたっぷり使われている映画です。盛り上がりの大晦日のシーン。バックで流れるのがシナトラの「イット・ハッド・トゥ・ビー・ユー」。これ、サントラ盤になるとハリー・コニックJr.が派手派手な曲に書き換えてますけど。


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1950年。まだ25歳のズート・シムズのテナー・サックスがぐいぐい引っ張っていく。決してムリをせず、それでいてスリリング。アメリカでの初リーダー盤です。


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説明不要の超名作。「昨日のことは忘れたぜ。明日のことは分かりはしない」。男の美学、ダンディズム。1942年の作品なので、もちろんドイツ軍を下劣に描く戦意高揚映画ですが、ボギーの生き様を前にそんなイデオロギーは霞んでしまう。国よりも、愛する女性のために命を賭ける。ニヒルな男の無表情に隠された純情。「サム、あの曲を弾いてくれ」。名曲「時の過ぎ行くままに」ばかりが耳に残る映画ですが、サムは意外にも「イット・ハッド・トゥ・ビー・ユー」も弾いていたのでした。ボギーの心のうちを言い当てる歌。