LOVIN’ YOU

春分の日を越えました。一番好きな季節がやって来ます。


LOVIN' YOU
1974(Minnie Riperton & Richard Rudolph) Laughing-Jacks


Lovin' you is easy 'cause you're beautiful
And making love with you is all I wanna do


あなたを愛し続ける、それは何も難しくない
だって、あなたは何より素晴らしいのだから
私が望むのは、ただあなたを愛することだけ


あなたを愛し続ける、そう夢見てきたけれど
でもそれは、夢が実現するよりも素敵なこと
だって、私のすることが愛から生まれるから


誰も私をこんなふうに色づかせたりはしない
年老いていく日々を二人で一緒に過ごしたい
春の日のような気持ちで毎日を生きていたい


あなたを愛することが私の人生を変えていく
毎日があなたへの愛に満たされていくことで
私の人生はとても美しいものに変わっていく


あなたを愛すると、あなたの魂が見えてくる
そして、その魂の光に二人の日々が照らされ
光り輝き始め、もっとあなたが好きになるの


ラブソングとして訳しましたが、実は子守唄。歌手のミニー・リパートンが、子どもを寝かせつけるときに歌っていたそうです。「年老いていく日々」と訳したけれど、「大きく育っていく」のニュアンスですね。「あなたが成長していくのに合わせて、私もお母さんとして成長していくから。あなたと一緒に過ごすと、毎日が光り輝いて見える。人生って良いわね」。そういうわけで、旦那さんへの愛は後回し。
ミニー・リパートン夫婦が作詞作曲した曲。彼女はスティーヴィー・ワンダーのバック・コーラスを務めていたが、5オクターブ半の声域を持つ彼女の声にスティーヴィー・ワンダーが魅了され、彼女をプロデュース。1974年アルバム『パーフェクト・エンジェル』を発表。「ラヴィン・ユー」はここからシングルカットされ、翌年の全米チャート一位になった。1991年にはレゲエの女王ジャネット・ケイがカバーし、レゲエのスタンダードにもなっている。


ラヴィン・ユー
ラヴィン・ユーダイアン・リーヴス

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「ラヴィン・ユー」を取り上げようと思ったのは、去年この人のオフィシャル・サイトで歌を聴いたから。でも、内容が春なので先延ばししてました(今アクセスしてみたら、フル試聴が無くなってますね。残念)。ダイアン・リーヴス。去年出たばかりのアルバムで、ホメロ・ルバンボのギターに合わせ、しっとりと歌い上げています。ギター・ソロのパートもきれい。低く穏やかな歌声の彼女ですが、最後には高い声域の声も披露してくれます。


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ジャズで「ラヴィン・ユー」となると、これです。ローランド・カークのフルート。鼻で吹いてます。1975年に彼は3枚のアルバムを吹き込むのですが、最後の一枚を吹き込んでいるときに脳卒中で倒れ、そのまま帰らぬ人となります。別に鼻で吹いたせいではありません。彼はその前にも脳卒中で倒れ、音楽活動を禁じられていたにも関わらず、動かなくなった右手のリハビリをしながらこのアルバムを吹き込みました。命が刻まれています。なのに楽しげな南国の春を思わせる演奏。覚悟してたんだろうな。


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starとっても、選曲が渋い!!
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「ラヴィン・ユー」は子守唄なので、子守唄っぽいボサノヴァで。ボサノヴァ創始者ロベルト・メネスカルのお嬢さんマルセラ・マンガベイラ。2007年。とても力の抜けた都会的なアレンジで、ギターはパパ・メネスカル氏自身がサポート。一緒に成長していきたい、と。二十歳を超えてる娘なのに、このパパ、子離れできてないなあ。