JUST FRIENDS

卒業、旅立ち、別れの季節。


JUST FRIENDS
1931(Sam M. Lewis / John Klenner) Bob Florence


Just friends, lovers no more
Just friends, but not like before


ただの友達
もう恋人の関係ではなく
ただの友達
昔みたいに戻れはしない


過ぎた日々を懐かしんで
二度と口づけもかわさず
何もなかったような顔で
何も終わってないフリで


二人は友達
やがて離ればなれになり
二人は友達
一つだった心が砕け散り


愛し合い、笑い、泣いた
その恋が突然に消え去り
物語は最後の章を迎える
二人はただの友達になる


broken heartは「失恋」と訳されるけど、ちょっと違うのかもなあ。heartは、一つに溶け合った二人の心。それが切り裂かれてしまうのがbrokenだとしたら、痛いどころの話ではない。「一つ」だったものが「二人」になる。あの「一緒に過ごした日々」が過去となり、一人で涙を流すことになる。
別々に曲作りをしていたルイスとクレナーが1931年に共同で書いた作品。歌詞とは違って、二人が仲良くなるきっかけの曲。レッド・マッケンジー楽団が創唱したが、本格的なヒットは翌年。歌手のラス・コロンボがレオナルド・ジョイ楽団の演奏をバックに歌い、3週連続チャートインを果たしている。

エラ・フィッツジェラルド、って・・・。お茶目なサラさん


Bird: The Original Recordings of Charlie Parker
Bird: The Original Recordings of Charlie ParkerCharlie Parker

Verve 1990-10-25
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おすすめ平均 star
starすごいメンツ!

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この曲は困った。定番だけで終わってしまうんです。なにしろ1949年チャーリー・パーカー鳥さんアルバムのトップで吹いてから「ビバップと言えばこれ」になってます。とはいえ、バード入門に最適ということで、クリント・イーストウッドが映画『バード』で使った音源を取り上げてみました。


Coltrane Time
Coltrane TimeJohn Coltrane

United Artists 1993-01-19
売り上げランキング : 164525

おすすめ平均 star
starハード・バップ、モード、フリーが混在する奇妙な世界
star評判よりもいいかも
star訂正します。

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そしてこの方、コルトレーン。元は1958年ピアノのセシル・テイラー名義だったのが、コルトレーンの名前で売れてしまって、いつの間にかコルトレーン名義。ケニー・ドーハムのトランペットが前面に出てるのに、コルトレーン名義。バックに回ってもかっこいい。これでは友達を無くしてしまいます。


Just Friends
Just FriendsLA 4

Groove Note Records 2003-02-25
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仲良し4人組。LAって「ロサンジェルス」と「ローリンド・アルメイダ」を掛けてあるわけですね。バド・シャンクレイ・ブラウンにジェフ・ハミルトン。個性派が集まって、スタンダードをフュージョンでやってます。1978年。「ただの友達」のほうが気長にお付き合いできるのかも知れない。


Chet Baker Sings and Plays with Bud Shank, Russ Freeman and Strings
Chet Baker Sings and Plays with Bud Shank, Russ Freeman and StringsChet Baker

Toshiba EMI 2004-08-26
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おすすめ平均 star
starLet's Get Lost で決まり!
star人間のやさしさを代弁
star後悔の極み

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この曲は明るく豪快に歌ってる人は多いんですが、明るく豪快には歌えないのがチェット・ベイカー。お腹に力が入ってない。ちゃんと食事してるんでしょうか。ポイントは、チャーリー・パーカーの伴奏もしていたラス・フリーマン。チェットより3歳年上だけど、1953年チェットのカルテットに参加してからのお付き合い。この1964年アルバムでも物悲しいピアノを聴かせてくれます。「一人になった」と嘆いても、本当は「一人」なんかじゃないんだよ。



Live at the House of Tribes
Live at the House of TribesWynton Marsalis

Blue Note Records 2005-08-30
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おすすめ平均 star
starこれは待ち望まれていたアルバムです。
star孤高の人

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ブルーノート移籍のニューヨーク・ライブ。彼のトランペットは当然抜群ですが、それを上回って「お客さんの手拍子」。リズムに入っていけない。マルサリスも苦笑いしてそうだけど、それで気分も乗って楽しい雰囲気に。でも「お客さん」、自分の手拍子がブルーノートに残るとは思ってなかったのかなあ。