AGUA DE BEBER

あ、あつい。み、みず〜。


AGUA DE BEBER
1961(Vinicius de Moraes / Antônio Carlos Jobim) Elaine Lucia


Eu quis amar mais tive medo
E quis salvar meu coracao


あなたを愛していますが、怖かったのです
自分の心を守ることばかり考えてきました
でも、愛に対して何も隠し立てできません
恐れていては、この心も死んでしまいます


水をください、心を潤す水を、愛しい人よ
水をください、心を潤す水を、愛しい人よ


今までどんなことにも嘘をついてきました
でも、ひとを許すことを学ぶべきなのです
我が家の扉を誰に対しても開いておきたい
心の扉をすべて開いて私は生きていきたい


水をください、心を潤す水を、愛しい人よ
水をください、心を潤す水を、愛しい人よ


いつも確かなことばかりを追い求めていて
結局は失望することを繰り返してきました
そう、愛というのは哀しいことなのですね
傷つきながら生きていくのが愛なのですね


水をください、心を潤す水を、愛しい人よ
水をください、心を潤す水を、愛しい人よ


そのまま読めば、愛する人に告白をする歌。でも、この「あなた」って誰だろう、と考えると、「神様」なんだろうな。自分を守るために心を閉ざせば、自分の心を窒息させてしまう。心は他人と繋がるように出来ているのです。そして、その繋がるための「扉」が「傷口」として疼くようになっているのです。だから、水をください。その痛みを洗い流すための水をください、神様。
邦題『おいしい水』。1961年アントニオ・カルロス・ジョビンが発表したボサノヴァ。ジョビンの友人で外交官のヴィニシウス・ヂ・モライスが詩を付けている(YouTube)。当時まだボサノヴァはブラジルのローカル音楽に過ぎなかったが、1962年スタン・ゲッツアメリカに紹介。1963年にはジョビン自身もアメリカでアルバムを出した。ギンベルによる英語詩もこの頃で、セルジオ・メンデス版が大ヒットしている(英語詩はこちら)。



Glow
GlowAl Jarreau

Reprise / Wea 1988-04-26
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star晴れた日に聴きたい気持ちの良い一枚。

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1976年アル・ジャロウのセカンド・アルバム。エルトン・ジョンの「ユア・ソング」とか、ポピュラー・ソングが「未知の音楽」に改変されてます。誰も目指してないところを目指してるよなあ。声でジャズするだけでなくて、原曲はインスピレーションのきっかけにしかなってない。


ドリームズ・カム・トゥルー
ドリームズ・カム・トゥルーサンドラ・クロス

パイオニアLDC 1998-06-24
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star照明を落とした部屋で酒を飲みながら...
star隠れた名作"Just a dream"の続編、これまたmellowな佳品。

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もうちょっと聴きやすい(笑)としたらサンドラ・クロスのレゲエ調ジャズ。1998年。スタンダードの数々をレゲエに合わせて歌ってるんだけど、これがまた、今までなかったような音楽になってる。とくにレゲエとボサノヴァなんて夏×夏ですからね。すがすがしい心持ちになります。
 http://www.myspace.com/sandracrossmusic


Twist of Jobim
Twist of JobimLee Ritenour

Polygram Records 1997-03-11
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starツイストシリーズ第一弾!
starアントニオカルロスジョビンのトリビュート作品=さわやか

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ボサノヴァフュージョンでやるとどうなるかが、このリー・リトナー1997年アルバム。のっけの「おいしい水」で、リトナーがメロディを弾き終わってから入るディヴ・グルーシンのピアノが軽快でオシャレ。飛翔感があり、もし宇宙旅行の折りには是非BGMでお使いください。
 http://www.leeritenour.com/


フル・サークル
フル・サークルデビッド・ベノワ

ビクターエンタテインメント 2006-06-21
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star爽やか
star流石なクオリティ!

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音楽活動30周年を経て、原点への回帰を目指した2006年アルバム。「Full Circle」というのは、そうした円環運動と自分への「百点満点」を表しているのだろう。なのに、なぜか『幽遊白書(Yusuke the Ghost)』をモチーフにした曲も入ってるって、もしかしてベノワさん、OTAKUですか? 「おいしい水」はピアノ・トリオにリック・ブラウンのトランペットが参加した編成で、ほんと原点回帰、ハードなジャズを響かせてます。
 http://www.benoit.com/